タピオカブームがゴンチャに与えた恩恵
ゴンチャはタピオカブームという偶発的な出来事により、二重の恩恵を得た可能性が高い。1つはブームを背景に店舗数を拡大できたこと。もう1つが競合の視線をティーカフェからタピオカ専門店へと逸らしたことだ。
ティーカフェという業態そのものを模倣すること自体は、そう難しいことではないはずだ。飲食店は人気の業態が生まれると瞬く間に模倣されるという宿命を背負っている。設備と原材料を調達し、人を集めて店舗を構えれば似た商品を販売できるからだ。ヒット業態は模倣店に悩まされることが多い。
ゴンチャのブランドが日本で浸透した2018年から2019年ごろ、参入した競合の多くはタピオカという商品に目をつけた。東京商工リサーチによると、タピオカ専業および関連事業を営む企業は2019年8月の60社から2020年8月には125社へと倍増した。2019年4月から2020年8月までの約1年半では約4倍に増えたという。
2019年12月、タピオカブームがピークを迎えていた時期にゴンチャの日本法人の社長に原田泳幸氏が就任した。日本マクドナルドホールディングスのトップなどを歴任した実力者だ。原田氏の就任後も、ゴンチャはタピオカをあくまでトッピングの一つと位置づけ、ティーカフェというブランドの軸を崩さなかった。
ゴンチャはタピオカブーム時もその後も、お茶の品質や店舗サービスに磨きをかけ、ティーカフェ業態としての強みを磨いていたのだ。
いっぽう、新規参入したタピオカ屋の多くはブーム終焉によって姿を消した。













