大手シネコンの見解は…

エンドロールについても同様だ。最後まで余韻を味わいたい人がいる一方で、混雑を避けるために早めに退席したい人もいる。作品によっては、エンドロール後に追加映像が流れる場合もあり、「どこまでが映画なのか」は、意外と人によって受け止め方が分かれる部分でもある。

では、映画館側はどのように考えているのか。

大手シネコンであるイオンエンターテイメントとTOHOシネマズに対し、映画館で案内している「上映中」とは具体的にどの時間帯を指すのかを質問した。

大手二社からの回答(画像/Shutterstock)
大手二社からの回答(画像/Shutterstock)
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あわせて、予告編中の会話について劇場としてどのように認識しているのか、さらにエンドロール中の会話、退席、スマートフォン使用についての見解も尋ねた。

しかし、両社から具体的な回答は得られなかった。

イオンエンターテイメントは、企画書を確認したうえで「内容を社内で検討させていただきましたが、本件の回答を控えさせていただきたく存じます」と回答。

TOHOシネマズも「社内で慎重に検討をいたしましたが、今回の件に関しては回答を差し控えさせていただくことといたしました」とした。

もちろん、回答を差し控えたことをもって、各社に明確なルールがないと断じることはできない。劇場ごとの運用や作品ごとの状況、現場での判断もあるだろう。

それだけ、予告編やエンドロールのマナーは、簡単に線引きしづらいテーマであるのかもしれない。

仮に「予告編も上映中」と明言すれば、予告編中の会話もすべて控えるべきだという受け止めが広がる可能性がある。一方で、「予告編は上映中ではない」と受け取られれば、会話をしていいという誤解につながりかねない。エンドロールも同じだ。

ちなみにユナイテッド・シネマ系列では、予告編中やエンドロール中もスマートフォンの操作を控えるよう、全国の複数劇場の公式ページで案内している。しかし、会話については明示していない。

マナーは人それぞれの感覚に委ねられる部分が大きい。しかし、感覚に任せるだけではトラブルになることもある。そのため明確なルールが必要になるが、ルールを細かくしすぎれば、今度は「書いていないことならいいのか」という話にもなってしまう。

今回SNSで議論になった映画館マナーについて、はっきりした線引きは難しいが、少なくとも、同じ空間に不快に思う人が一定数いるのであれば、できる限り控える――映画館でのマナーは、結局そのあたりに落ち着くのかもしれない。

取材・文/集英社オンライン編集部