自宅でバーベキューをしていた男性が刺殺された事件

しかし2017年には岐阜県瑞浪市で、自宅の庭先で家族とバーベキューをしていた男性が、近隣住民に刺殺される事件も起きている。このときも、「この程度で?」という意見や、「怒る気持ちもわかる」という意見がそれぞれあがっていた。

近隣トラブルは、当事者にとっては「たかが」と思える出来事でも、相手にとっては日々の不満の積み重ねになっていることがある。

自宅の庭でBBQはマナー違反なのか?「昼ならいいでしょ」「煙や臭いが迷惑」と大激論 弁護士が指摘する“法的リスク”_2

ではそもそも、自宅の庭や敷地内でのバーベキューは、法的にはどこまで許されているのか。また、迷惑だと感じた側が、写真や動画をSNSに投稿して「さらす」ことにはどのような危険性があるのか。

ゆら総合法律事務所の阿部由羅弁護士に聞いた。

「自宅の敷地内(庭など)でバーベキューをすること自体は、その敷地を使用する権利(所有権や借地権など)の範囲内と考えられるので、基本的には問題ありません」

ただし、どんな状況でも自由にできるわけではない。

「バーベキューによって生じる煙や臭い、参加者が大声でしゃべることによる騒音などが、近隣住民にとって耐えがたいものである場合は、不法行為に基づく損害賠償責任が生じることがあります」

ポイントになるのは、「社会通念上、我慢すべき範囲」を超えているかどうかだ。

「バーベキューによる煙・臭い・騒音などが不法行為に当たるかどうかは、被害の程度や頻度などに照らして『社会通念上我慢すべきかどうか』を基準に判断されます。いわゆる『受忍限度論』です」

つまり、たまの休日に短時間行なう程度であれば、ただちに違法と評価される可能性は高くない。一方で、煙や臭いが強く、近隣住民が窓を開けられなかったり、洗濯物に臭いがついたりする状況が繰り返される場合や、深夜まで騒ぐような場合には、法的責任が生じる可能性がある。

また、来客の車を路上に駐車する場合には、バーベキューそのものとは別に、道路交通法上の問題も生じる。

では、迷惑に感じた近隣住民はどう対応すべきなのか。