「立石は森下以上」

――移籍といえば、NPBが国内FAにおける人的補償の撤廃を検討していることを明かしました。

人的補償なんて必要ないよ。選手は商品なんだから球団が買ったならそれまでのこと。なんで買ったほうが売ったほうに補償しないといけないのか。俺なんて(東映から南海、その後は阪神と)2回も売られてるからね(笑)。俺の年俸は大して上がらないのに。

――生え抜きを是とする風潮はありますが、江本さんのように環境が変わって花開くパターンもありますしね。

ひとつのチームにずっといるよりもいろんなチームに在籍した経験があったほうが、視野や見識が広がるから移籍は全然悪いことじゃない。

――そういう意味では辞任した阿部前監督の巨人#3の話題になりますが、巨人の監督も生え抜き至上主義を止めたほうが強くなりそうと思っちゃいます。

そうなんだよ。だから俺みたいな年寄りをベンチに入れろっていつも言ってる(笑)。

「今の時代はどいつもこいつも若いやつを入れればいいと思ってる」
「今の時代はどいつもこいつも若いやつを入れればいいと思ってる」

――そして、阪神といえばドラ1ルーキーの立石正広が5月19日に初出場してから、打率.402(※5月26日試合開始前時点)と絶好調です。

もしかしたら森下(翔太)よりスイングが速いかもしれんね。立石が3安打したとき(5月22日対巨人戦)にラジオ解説してたんだけど、スイングが違った。アマチュアのときにチラッと見たときからスイングが図抜けてた。

打席での順応力も高いし広角にも打てるし、すごい選手になるポテンシャルを持ってるよ。

――江本さんがここまで褒めるのも珍しいです。やはり今年も阪神が強そうですね。

阪神は3番4番5番(森下、佐藤、大山)の中軸が固まってるのが強い。2番中野(拓夢)も入れたら2~5番が固定できてる。あとの1番、6~9番はどうとでもなる。例えるなら2~5番がプレミアム席で、あとの打順は自由席みたいなもんだから(笑)。

近本(光司)がケガでいなくなっても中軸がしっかりしてるから、競争の中でいろいろな選手が試せて、その結果、立石みたいな活きのいい若手が出てきたってことでしょう。