戻ってきたステージの日常
現在はコンサートも入院前のペースに戻っているという。
「2月はコロッケとのジョイントコンサートもやりましたし、京都や姫路でのコンサートも控えています。4月は郡山に高崎に渋谷にと、3回コンサートに出ます。完全に入院前の活動ペースに戻りましたね。
でも今はやはり体力の衰えを感じて疲れやすいのよね。だから舞台袖までは車椅子で移動しているのよ」
パーキンソン病患者の3〜6割は疲労感を覚えるのだという。それは脳内のドーパミン減少による脳の疲れと筋肉の緊張による身体的疲労が主因だとされる。
「だからなるべく、通院する時は入り口から診察室まで車椅子に乗る時もあるわ。舞台に上がる時は大体、入り口から控え室まで車椅子に乗って移動するの。そうすると楽なのよねー。だからああずっとこれに乗ってたいわって思っちゃうこともあります」
そんな美川さんだが、車椅子に乗って移動している際もファンに声をかけられたら「神対応」するのだそう。
「車椅子とか杖を持ってる時に声をかけられたくないなんて方もいるかもしれませんけど、私はぜんぜん平気ですよ。写真撮ってくださいって言われたらニコリと対応するわよ。
でも『SNSにはアップしないでくださいね』なんていうものの、それで載せられちゃっても気にしないわ。芸能人なんてのは晒し者ですからね。どうぞ〜ご自由にしてね、ありがとうねと、そんな感謝の思いを込めているんです」
今年5月で80歳になる美川さん。何か企画していることなどはあるのだろうか。
「週に2日の筋トレをして活力と筋力をつけてコツコツとそれを積み重ねていきたいです。
そして今年秋には(コロナの時期を除いて)毎年必ず行っている単独のシャンソンコンサートをやるつもりです。
クリスマスショーをやる頃には、舞台袖までしっかり自分の足で歩いていけるように頑張ります。やはり車椅子に甘んじてたくないのよ。もちろん楽なんですけど。70周年に向けて、しぶとく生きるわよ」
70周年を迎えた時、美川さんは89歳。その時もきっと「もっと端っこ歩きなさいよ」と颯爽と自転車で走り去っていくだろう。
取材・文/河合桃子 集英社オンライン編集部ニュース班















