「ファストフード」と「コスプレ」から生まれる化学反応

人気コスプレイヤーのえなこが、ケンタッキーフライドチキンの公式アンバサダーに就任した。発表後、SNSでは驚きと歓迎の声が広がり、「意外な組み合わせ」という印象と同時に、近年の広告トレンドを象徴する人選だという見方も出ている。

ケンタッキーコスプレのえなこ(写真/本人Instagramより)
 
ケンタッキーコスプレのえなこ(写真/本人Instagramより)

 

「オシャレだし色んな写真載せてくれてて全部可愛いから保存しまくったww」

「えなこりんのケンタ写真どれも好きすぎる〜 この写真とか、こんなに引きなのにこんなに美しいことある⁉︎」

「『サクッとケンタ』の公式サイトのえなこりんの写真可愛いな 特に『つまみケンタ』の写真が好きだけど、ケンタ食べたくなっちゃうからこんな時間に見るんじゃなかった…」

えなこは、コスプレイヤーとして活動を始めて以来、グラビア、テレビ出演、CM出演など活動の幅を着実に拡大してきた存在だ。SNSの総フォロワー数は数百万人規模に達し、単なるコスプレイヤーの枠を超えた“インフルエンサー型タレント”として世界的に認知されている。

今回の起用で興味深いのは、広告のターゲット設定だ。従来のファストフードの広告は、家族層や若年層を広く対象とするものが主流だった。しかし近年は、SNSでの拡散力を重視し、特定のファンコミュニティに強い影響力を持つ人物を起用するケースが増えている。えなこはまさにその象徴的な存在と言える。

さらに、コスプレ文化自体がここ数年で大きく一般化していることも背景にある。コミックマーケットなどのイベントだけでなく、ゲームやアニメのプロモーション、さらには自治体や企業キャンペーンでもコスプレイヤーの起用は珍しくなくなった。かつてはサブカルチャーと見られていた領域が、企業マーケティングの重要な接点になりつつあるのだ。

えなこ本人もこれまで「コスプレを仕事にする」ことの可能性を広げてきた人物として知られる。今回のアンバサダー就任は、単なるCM出演にとどまらず、コスプレ文化が企業ブランドとどのように結びつくのかを示す象徴的な事例になるかもしれない。

ファストフードとコスプレ。異なる文化の掛け合わせが、どのような化学反応を生むのか。今後の展開にも注目が集まりそうだ。

取材・文/集英社オンライン編集部