最後のオリジナル・スタジオ・アルバムとなった『宇宙・日本・世田谷』
フィッシュマンズのアルバム『宇宙・日本・世田谷』がリリースされたのは、1997年7月のこと。
1995年の『空中キャンプ』、1996年の『LONG SEASON』に続くアルバムで、これらは“世田谷三部作”と称される。
しかし1999年3月15日、佐藤伸治の急逝(享年33)に伴い、これが事実上フィッシュマンズの最後のオリジナル・スタジオ・アルバムとなった。いずれも評価の高い3枚のアルバムの中で、この『宇宙・日本・世田谷』を一番にあげるファンも少なくはないだろう。
1987年に、ヴォーカル&ギターの佐藤伸治、ドラムの茂木欣一、ギターの小嶋謙介で結成されたフィッシュマンズは、キーボードのHAKASE、ベースの柏原譲が加入して5人となり、1991年に当時のヴァージン・ジャパン(後のメディア・レモラス)からデビューした。
レゲエやダブを基調としたリズムで、ふわりとした親しみやすいポップなメロディーに乗せて歌われる、日常の何気ない風景。そんな持ち味が一部のファンからは熱い支持を集めていたが、当時のバンドブームや渋谷系の人気の中にあって、注目度はそれほど高くなかった。
1994年に小嶋が脱退、続いて95年にポリドールへの移籍直後にHAKASEが脱退。3人となってしまった彼らだったが、印象的なヴァイオリンとキーボードを演奏するHONZIや、ミキシングのZAKらがサポートメンバーとして加入。
そして、ポリドールからは、専用のスタジオが彼らのために用意された。このスタジオで「2年間に3枚のアルバムを制作する」というのがその条件だった。













