「連覇は厳しいかも。なぜなら…」
――牛窪さんが実感として、他チームファンと「阪神ファン」の違いを感じる部分はありますか?
はい、じつは私はもともと大の巨人ファンでした。中学校時代の家庭訪問では、担任の先生が、巨人の原辰徳選手(当時)のポスターだらけの私の部屋を見て、ドン引きするくらいだったんです。ですが、いわゆる「江川事件」や「KKドラフト事件」で、巨人に対して勝手に不信感を持ってしまい……。
その後はあちこちのファンを漂流。黄金期の西武や、「ID野球」で知られた故・野村克也監督率いるヤクルトなどを緩く応援するジプシー生活を送った後、2003年の阪神のリーグ優勝の日(9月15日)を機に阪神ファンになりました。
つまり、いろいろな球団を応援してきて、なぜ阪神の応援は他チームの応援時と「幸福実感が違う!」と感じられるのか、その謎を、マーケティングや行動経済学的観点から解明したくなったのです。
――な、なるほど。
そもそも、東京生まれで今も東京に住んでいる私からしたら、関西の阪神ファンはうらやましいことばかり。日常的にサンテレビ(阪神の主催試合をほぼ全て、試合終了まで中継)が見られないのは、やはり阪神ファンとして悔しいものがあります。なので、今の私の夢は東京と大阪の二拠点に自宅を持つことですね。
関西にレギュラー番組を2つ持っていますが(毎日放送「よんチャンTV」、テレビ大阪「関西リーダー列伝」)、もちろん来阪の際に甲子園観戦できるという大きなメリットもあります(笑)。
――先生のガチ度がよくわかりました(笑)。ではいちファンとして連覇の可能性をお聞きします。今年も余裕でしょうか?
もちろん独走で優勝……と、言いたいところなんですが、正直、厳しいかもしれません。というのも、昨年リリーフの要として「50試合連続無失点」の圧倒的な成績を収めた石井大智投手がアキレス腱断裂の大けがをしてしまいましたし、同じく中継ぎの及川(雅貴)投手も手にマメができやすかったりで去年ほど投げられない気がしています。昨年、本塁打と打点で2冠を獲得した、サトテル選手(佐藤輝明)もマークが厳しくなるでしょうし……。
――阪神ファンらしからぬ、めっちゃネガティブな予想ですね。
というか、あんまり期待しちゃいけません。自分の力でどうにもならないことは、事前の期待値が低いからこそ、叶った時の喜びが倍増するんです。これが、いわゆるサプライズ効果、先ほど挙げた「報酬の予測誤差」です。
また、マイナス要素が次々浮かぶときは、その状況を笑いに替えて、皆で「またダメだったりして~」などと冗談にする。「ユーモアコーピング効果」と呼ばれるもので、こうした支援的ユーモアは往々にしてストレスを減らしてくれるんです。これぞ阪神ファンです!
――複雑なファン心理ですね! #2では「なぜ阪神ファンは嫌われるのか」についてお伺いします!
取材・文/武松佑季
















