最も安全性が高いのは「赤ワイン」

さて、今日は皆さんの関心も高いであろう「がん」と「お酒」の関係について、少し踏み込んでお話ししたいと思います。最近の研究では、お酒は少量であっても体に良くない、という考え方が主流になってきています。

そもそも、アルコールが体内に入ると、私たちの体はそれを「毒物」と認識します。そして、肝臓で一生懸命に分解を始めるのです。この分解過程で生まれるのが「アセトアルデヒド」という物質。

実は、二日酔いの頭痛や吐き気の原因となるのも、このアセトアルデヒドの仕業です。非常に毒性が強く、様々な悪さをすることがわかっています。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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私たちの体には、この有害なアセトアルデヒドを、無害な酢酸に分解してくれる「アルデヒド脱水素酵素」というものが備わっています。

しかし、この酵素の働きには個人差が非常に大きいのです。お酒を飲むとすぐに顔が赤くなる、動悸がするといった方は、この酵素の働きが弱いタイプ。体内に長時間、高濃度のアセトアルデヒドが留まってしまうため、特に注意が必要な体質といえます。

では、どうしてもお酒を楽しみたい場合、どのような種類を選べば少しでも体に良い影響が期待できるのでしょうか。

これはあくまで私の独断も入りますが、総合的に判断すると、最も安全性が高いのは「赤ワイン」だと考えています。

赤ワインはブドウの皮や種ごと醸造するため、ポリフェノールが豊富に含まれます。特に「レスベラトロール」という強力な抗酸化作用を持つ成分は、体の酸化、つまり老化や血管のダメージを防ぐ働きが期待できるのです。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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次に挙げるなら「ビール」でしょうか。

アルコール度数が比較的低いため、血中アルコール濃度の上昇が緩やかです。ビタミンB群やミネラルも含まれていますが、糖質が多くカロリーが高い点には注意が必要です。飲みすぎは肥満に直結します。

そして「日本酒」。添加物が少なく、米由来の体に良い成分も含まれますが、アルコール度数が比較的高いので、一気に飲むのではなく、おちょこでゆっくりと味わう「ちびちび飲み」を心がけてください。さらに度数が高くなるウイスキーなどの蒸留酒も同様で、香りや色を楽しみながらゆっくり味わってほしいものです。

一方で、甘くて口当たりの良いリキュール類は、糖分とアルコールの両方を大量に摂取しがちで、肝臓への負担が大きくなる傾向があるため、少し注意が必要かもしれません。