30年以上なかった「1月解散」のリスク
とはいえ、見過ごせない問題もある。通常国会冒頭で解散をした場合、衆院選の日程は、「1月27日公示、2月8日投開票」と「2月3日公示、15日投開票」が軸になると報じられている。
この日程で選挙を行なえば、26年度予算案や税制改正関連法案、赤字国債発行法案の3月末までの成立が困難となるのだ。こうした事情のため、1990年を最後に1月解散はなかった。
「暫定予算を組むことになるが、予算執行が6月とか7月になる可能性が出てくる。18兆3000億円の補正予算はすでに組んだものの、地方に配分される部分は限られており、それで7月まで持つのかという懸念がある。そもそも選挙で衆院の議席を回復しても、参院の少数与党は変わらず、国会審議がすべてスムーズになるわけでもない」(別の自民幹部)
それでも、「勝てば官軍」との見方という声は自民党内に根強い。前出の自民党のベテラン議員はこう語る。
「党内にいろいろな声があるにしても、勝ったら誰も文句を言わない。高市内閣の積極財政を進めていくために安定した政権が必要ということで、国民に信を問えばいい」
都市部などでは、これまで選挙を下支えしていた公明党の連立離脱の影響を危惧する声もあるが、
「私の地元では全然問題ない。選挙後は、不祥事続きの維新と手を切って、公明党や国民民主と連立を組み直しも考えられる」(前出・重要閣僚経験者)
と強気だ。
ただ、不安材料も少なくない。高市政権の支持率は高いものの、自民党の政党支持率は未だ低調で、これが選挙結果にどう響くかが注目される。さらに、立憲民主党も1月13日に、公明党との選挙協力を目指す幹事長通達を、各都道府県連に出している。
そして何よりも、「政策優先」を信条としてきた高市総理が「政局重視」の判断をしたことが、国民にどう受け止められるか。選挙の結果は未だ見通せないままだ。
取材・文/河野嘉誠 集英社オンライン編集部ニュース班














