縦読みは「アニメの絵コンテに近い」
――実際に作り始めて、どうでしたか。
高野 縦読みマンガと映像の共通項だったり、フルカラーを逆手に取った演出だったり、新しく気づくこともたくさんあって、だから自分に声をかけてくれたのかと納得しました。
ただ、誤算もあって。僕は縦読みマンガって「スタジオで大人数で作るもの」だと思っていたんですが、蓋を開けてみたら、自分と作画家さんと編集者の三人しかいなかった(笑)。こんな一人当たりの負担が大きいのかとびっくりはしました。
結局、ネーム(※マンガのラフ絵)まで全部描くことになって。iPadを買ってソフトの使い方を覚えるところから始めたので、準備から連載まで2年近くかかっちゃいました。
――今回、高野さんはネームも描かれているのですね。絵を描くことは昔から?
高野 マンガ自体は小学生の頃から描いてたんですよ。学級新聞に4コマを描いたり、ノートにパラパラマンガを描いたり。テストが早く解き終わったときは裏面にも絵を描いてましたね。
小学校2年の時の先生はその絵にも花丸をつけてくれたんですけど、学年が上がると賛否両論で(笑)。それでも高校まではずっと絵を描くのが好きで、『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波の絵は当時が一番上手かったです(笑)。
――仕事でネームを描くのは今回が初めてですか。
高野 最初に本格的にマンガの仕事をしたのは、『カラちゃんとシトーさんと、』というサウナを題材にした作品の原作でした。でもその時は、セリフや状況をテキストだけで指定する「文字ネーム」の形式でしたね。
それで感じたのは、横のマンガは特殊技能すぎるなって。1ページの長方形の中に全てのコマを収めつつ、そのコマのサイズや配置で、テンポ感も調整しなきゃいけない。これは自分には無理だと思っていました。
ところが縦ネームを描いてみたら、格段に楽だったんです。スクロールの長さでテンポを調整できる。マンガであると同時に、アニメの絵コンテに近いと思ったんですよね。
僕は脚本を書く時に映像が頭に浮かぶタイプなんですけど、その映像を順番に描いていけばネームが作れる。これなら『キングオージャー』でやってきたことも活かせるぞ、と思いました。













