日本漁業、水揚げ1位はマイワシ
2024年、日本の魚の水揚げ量は、ピークとなった1984年から3分の1以下の水準に落ち込み、最低記録を更新中である。
世界的な漁業規制強化や、海洋環境の変化に伴う日本周辺での魚の減少などが、漁業衰退の要因と指摘される。魚がいなくなれば、漁業を生業とする漁師も減り、魚の流通量も減る。当然のことながら魚価は上昇し、消費は鈍化して、若者を中心とした魚離れは、一層進んでいく。単純に見れば、漁業・魚食が衰退する環境が、揃っているように思われる。
ここで、現在の日本の漁業生産を詳しく見ていきたい。2024年の漁業生産を魚種別に見ると、ナンバーワンはマイワシで66万7000トン(千トン単位の概数。以下同じ)、2位はホタテガイで31万7000トン、3位は「サバ類」で25万6000トン、4位はカツオで24万3000トン、以下、5位スケトウダラ(12万4000トン)、6位カタクチイワシ(10万1000トン)までが10万トン以上となっており、7位マアジ9万2000トン、8位「ブリ類」8万1000トン、9位ウルメイワシ6万9000トン、10位マダラ5万5000トンなどとなっている(農林水産省)。
各魚種、前年よりも水揚げ量が減っている魚種が多いが、中でも群を抜いて多いのが首位のマイワシである。2位で貝殻を含めたホタテガイの2倍以上となっており、孤軍奮闘している貴重な存在と言える。













