部下が「モームリ」のライバル会社を使って退職

こうした企業体質に嫌気がさしたのか、“同業他社”の退職代行サービスを使って「アルバトロス」を退職する従業員が続出したという。

「退職代行を使って辞めた方は5名いましたが、初めて退職代行を使われたとき、谷本社長は『ネタにしよう』と言ってYouTubeで動画にしていました。しかし批判が殺到し、その後は触れなくなりました。1名の方はSNSで度々うちを批判してた退職代行に頼んでいたようです。相当会社を憎んでいたのだと思います」

アルバトロス社が入っていたビル
アルバトロス社が入っていたビル

A氏は、谷本社長をはじめ谷本社長の側近に事あるごとに「圧力をかけられた」と話す。A氏はその背景をこう分析する。

「もともと谷本社長はカラオケ店で働いていたのですが『そこがブラック企業でそうじゃない会社を作りたい』と言っていました。ですがカラオケ店でやられたことと同じことをやってしまっているんだと思います。しかも、谷本社長は社員同士を競わせためにわざと辛らつなことを言うというよりは、ただ気分でやっているように感じました。

わざわざみんなが見ている前で『ほんとどうしてくれるの?』とミスをした社員を問い詰めたり、『論破してみろよ』と詰問していることもありました。谷本社長はXに『結論ファーストで話さない人は仕事ができない』とか、読む人が読めばどの社員のことを言っているかわかる形で書き込んだりもしますから。だから『これ私のことかも』と、それを見て傷つく社員もいました。社員からは『お前のところこそブラックで退職代行使われるべきだろ』ってけっこうツッコまれていました」

谷本社長が送ってきたグループLINE(Aさん提供)
谷本社長が送ってきたグループLINE(Aさん提供)