「娘さんの部屋を見せてください」と不自然な要求
取材を進めると、「いま思うとゾッとします」と明かす保護者もいた。当時、中学3年生の担任を柘野容疑者が担当しており、事件は春の家庭訪問で起きた。
「娘から家庭訪問当日、『訪問時に先生が部屋を見せてと言っている』と相談されました。子どもの部屋が何か関係あんのかなと思い、そこから不審に思って。とりあえず、『先生が来るまでに掃除を終わらせておきなよ』と言ったんですが……」
柘野容疑者は1階のリビングで中3の娘と計3人で面談を終えると、「娘さんの部屋を見せてください」と申し出てきた。保護者は「いいですよ」と返事をし、一緒に2階の部屋に行こうとするとこんな言葉が返ってきたという。
「お母さんはリビングで待っていてください」
保護者は驚いて言葉が出ず、何もないことを祈りながら階段下から聞き耳を立てて見守るだけだった。
「娘には『ドアは開けておくように』と言いました。すると、何かを撮影する音が聞こえてきて、先生とともに下に戻ってきました。先生が帰ったあとに娘に話を聞くと、『何が趣味なの』と部屋できかれたそうで。
娘がガチャポンで集めた当時好きだったキャラクターのグッズを見せたら、それを写真撮っていたとのことでした。行動が気持ち悪かったので、ほかのクラスのお母さんに聞いたら『ウチの担任の先生はそんなことをしていないよ』と。そこからその先生を警戒していました」
保護者は「内申点を下げられたり復讐されたらと思い、学校に報告を入れることができなかった」と語る。