トップセールスの共通点に学ぶ

では最後に実在のトップセールの共通点をご紹介します。

それぞれが独自の黙知を駆使している印象を持つかもしれませんが、話を聞くと「そうそう。私も」と同意することが多いのです。つまり、誰も特別なことはしていません。知っているか。やっているか。続けているか。それだけの違いです。

○誰よりも会社の決定事項に従う
営業の会社は社会の変化に適応して自らのルールを変えます。トップセールスほど、我を張って抵抗することはなく、むしろ真っ先に手を挙げて賛同します。変化の波頭に乗り続けることが、お客さまの期待に応えられるトップセールスの姿です。それには、
適応力の高さが必要です。

○数字に素直
会社の変化には従いますが、上司に対してはそれほどではありません。なぜなら数字が上司だからです。数字を見て反省し、改善し、結果を出します。そして言い訳はしません。それが信頼につながっています。

写真はイメージです(写真/Shutterstock)
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○成長させる取り組みをしている
誰でも未来を展望しますが、ほとんどの営業さんは来月の給与、つまり今月の実績しか見ていません。それは今と過去しか見ていないのと同じです。けれども実績を増やして行くなら、未来の自分を成長させる取り組みを今から始めることです。今日を変える。それが遠い未来を見ることにつながります。

トップセールスを目指すことは、あなたの今日を変えることなのです。

文/乾 哲也

『できる営業マンのすごい言語化 「なんとなく」を納得に変える』(KADOKAWA)
乾 哲也 (著)
できる営業マンのすごい言語化 「なんとなく」を納得に変える
2025/8/20
1,760円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4046077165

今日売るには、なぜ言語化が必要なのか

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フルコミッション一筋21年、成約率90%のトップセールスマンが伝授!
営業職のためのすごい言語化!!
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多くの営業組織では、成果に再現性がなく、数字が安定しないという問題があります。

これは、営業を経験値や力量などのやり方=暗黙知に頼っているため、
部下の育成にもつながらず、組織としての成長が止まっているのです。

個人レベルでも「感覚」で営業しているため、なぜ成果が出たのかがわからず、改善できません。
そのため毎年同じ数字しか出せず、成長も意欲も失われていきます。

組織としても精神論に頼るだけで、具体的なノウハウやトークの共有がされず、弱体化します。
結果として、売れない人は辞め、売れる人の入社を待つだけの高コスト体質になってしまうのです。

つまり、こうした問題の背景には「暗黙知」を言語化できていないという根本的な課題があります。

本書では、個人の「暗黙知」に頼らずに、
成果を再現できるような“すごい言語化”によるトークスクリプトを紹介していきます。

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