SNSとの付き合い方
――今の時代は、何かあるとバッシングが起きやすくなっています。ご自身の思いや考えを伝えることに怖さを感じることはありますか。
自分が伝え方をミスして、間違って伝わっちゃった時は反省するし、悲しい気分になってちゃんと落ち込みます。だけど、本当に思っていることを言って、なにかを言われても、「意見が合わない人がこれぐらいいるんだ」って思うだけかな。価値観の合わない人が世の中にこのぐらいいるんだなっていうデータとして受け止めるだけですね。
――なぜそんなに強くいられるんですか。
多分、私は自分にも周りの人にも正直に生きていて、なにかを言ったとしても離れないでいてくれる仲間や友達がいるからだと思います。信頼し合える人が変わらずにいてくれていることが大きいと思うんです。
――ネットの声や、ルッキズムなど世間の声をつらく受け止める人も増えていると思います。そういう人に、アドバイスするとしたらどんな言葉をかけますか。
どうだろう……。でも、世界は広いって知った方がいいっていうことですかね。
SNSやネット、職場の人、学校の人がこう言っているから、自分はもうダメなんだ、終わりだって思う必要は全くないと思います。それは、声が大きい人たちの言葉ってだけ。
声が小さかったり、声には出さないけど、味方してくれてたり、同じ思いの人もたくさんいるって思うんです。私は、グループ時代も同じ考えを持ってそうなメンバーに声をかけることから、始めていましたね。
――須田さんは、SNSとの向き合い方で気を付けていることはありますか。
本当にSNSって使い方次第ですよね。これはちょっと申し訳ないけど、私は最近、コメントをあんまり読まないときもあって。
ファンの人はファンクラブでコメントを送ってくれるので、そっちはちゃんと読みますが、それ以外のSNSで嫌なコメントが来そうだなとか、このコメントは嫌だって思ったらもう閉じます。SNSの世界を遮断する。
そして少し経って、また更新したいことができたら、前のコメントは読まずに更新するという感じで、都合よく使っています(笑)。
私、最近TikTokを始めたんですけど、それも都合よく好きなことだけを詰め込むことを意識していて。「お酒しか飲んでないじゃないか」ってファンの人からも言われているんですけど(笑)。
今も適度な距離感をファンと保ち続けていると話す彼女。フォロワー数も「いいね」の数も気にせず、自分の好きなことだけを発信したいと語っていた。SNSとの距離感も抜群の須田は「本当にSNSは都合よく。傷つかないためにも」と晴れやかに笑った。
もうすぐ34歳となる須田。来るべき40代に向けて、どんなことに取り組んで行きたいと考えているかを、後編で聞く。(後編へ続く)
映画『男神』9月19日(金)より公開
「決して入ってはいけない」と語り継がれる正体不明の穴に、禁忌を破り息子を助けにいったことにより起きる得体のしれない恐怖と狂気、家族の悲劇を描くファンタジーホラー。
出演/遠藤雄弥 彩凪翔 岩橋玄樹 須田亜香里 カトウシンスケほか
監督・脚本/井上雅貴 原案/「男神」(八木商店)
配給/平成プロジェクト 配給協力/東京テアトル
2025年/日本/93分/カラー/シネスコ/5.1ch
(C)2025「男神」製作委員会
公式サイト https://otokogami-movie.com/
取材・文/羽田健治 撮影/廣瀬靖士