プーチンが現実から組織的に遮断されていく過程
プーチンが軍の最高幹部と顔を合わせる回数を大幅に減らしている。
この一点に、いまのロシアという国家が抱える病巣のすべてが凝縮されている。指導者が現場の人間と会わなくなるとき、その組織はすでに死につつあるのだ。
人事とは、突き詰めれば「誰の言葉を信じるか」という意思決定の連続である。
トップが誰を引き上げ、誰を切り捨て、誰に報告させるか。その配置こそが、その指導者の見ている世界そのものを規定する。
ロシア軍で相次ぐ将官の逮捕、腹心セルゲイ・ショイグ前国防相の更迭、そして軍歴のない経済学者アンドレイ・ベロウソフ氏の国防相起用――。一見すると脈絡のない人事の裏側には、ウラジーミル・プーチン大統領が「誰を信じ、誰を恐れているのか」が浮かび上がる。なぜロシア軍では真実よりも「耳あたりの良い嘘」が優先されるようになったのか。クレムリンで進む権力構造の変質を、人事と組織の視点から読み解く。
プーチンが軍の最高幹部と顔を合わせる回数を大幅に減らしている。
この一点に、いまのロシアという国家が抱える病巣のすべてが凝縮されている。指導者が現場の人間と会わなくなるとき、その組織はすでに死につつあるのだ。
人事とは、突き詰めれば「誰の言葉を信じるか」という意思決定の連続である。
トップが誰を引き上げ、誰を切り捨て、誰に報告させるか。その配置こそが、その指導者の見ている世界そのものを規定する。