メガソーラーは一体何が解決済みなのかと

――田久保市長が続投されることについて、市民からは反対の声も多いかと思いますが、現在は辞職されるということはまったく考えていないわけですね。

「会見の方でもお約束を果たさせていただくということを言わせていただきました。メガソーラー問題にしてももう9年関わってきていますが完全白紙撤回に向けて、もうちょっとというところまできています。

熱海の(メガソーラー建設用の盛り土が原因だと言われている)土石流の映像を見た時のショックは大きかったですし、熱海とは同じメガソーラーではありませんが、勇気を持って止めないと同じことが起きないとも限りません。

また、新図書館建設の中止についても皆さんが期待を持って票を投じていただいておりますので、やれるだけのことはやりたいと思っております」

市議に対して送られたという内容証明(2枚目)
市議に対して送られたという内容証明(2枚目)

――伊豆高原メガソーラー計画は白紙撤回されており、新図書館の建設計画についてはすでに解決済みという声があります。それでも田久保市長はメガソーラー推進派が市長になれば(白紙撤回が)取り消され、許可が出ることもありえると主張しています。どういうことでしょうか?

「私としては解決済みと言われたことにむしろ驚きではあります。一体何が解決済みなのかと。私が市長に就任して一旦止まっているように見える部分はあるかもしれません。

メガソーラーに関してはまだ裁判も続いており、事業者側もご自分の主張をされています。事業者側はもう納得して撤退をされたというわけでは決してないのが現状ですね。

新図書館については私の方で入札を停止して、この事業に対する予算を削っています。ですが、百条委員会で入札停止について行政手続き上問題がないのかと調査しています。

私もその場にいなかったのでまだ分かりませんが、何か問題があったとなるとまだまだしっかり見ていかなきゃなりません」

――先日、田久保市長はSNSで『この町で何が起きていて、何と対峙しなければならないのかは、みなさんが公開さえる(原文ママ)事実から見てとれるもので考えて、議論していただきたいと思います』と投稿されていました。この方とのLINEを公開した意図は何でしょうか?

「私が選挙で掲げた公約が二つ。いわゆるメガソーラーを完全に白紙撤回するというお約束と、もうひとつが新図書館の建設計画を白紙にするというお約束。そこに関して一筋縄ではいかないことも色々起きておりますし、感じております。

今後は確定している事実を示してこの町でどんなことが起きているか皆さんに考えていただくべきかなという風に思っています」

取材に応じる田久保市長(撮影/集英社オンライン)
取材に応じる田久保市長(撮影/集英社オンライン)

――また、「現在公開できる情報」として、田久保市長を刑事告発した建設会社社長とのやりとりを名前こそ伏せていましたが公開しました。建設会社社長からのメッセージには「私は副市長にどうですか!?」(原文ママ)とあります。この方とのLINEを公開した意図は何でしょうか?(※♯15では建設会社社長の主張を掲載予定)

「市長選の前から知っている方で面識のある方です。今回は一方的にメッセージをいただいて私のほうはどう受け止めていいのかわからずご返信はしていないのですけども。

公開したのは何が起きているのか市民のかたに知っていただくことも大事なことかと思ったからです。

今何が起きているのか、皆さんの目と、それから耳と、それから自分たちの中でぜひ判断をしてもらいたいなという風に思っております。今後も事実としてお示しできることは市民の方にお示ししていきたいと思っております」

市長のSNSにも投稿された建設会社社長からのメッセージ
市長のSNSにも投稿された建設会社社長からのメッセージ