因縁の2組

東京で活動する多くの芸人たちから厚い信頼を寄せられている、ハチミツ二郎と松田大輔のコンビ・東京ダイナマイト。とくにハチミツ二郎は、芸人仲間が結成した「二郎会」なる組織を束ねる頼れる兄貴、また酒豪としても知られていた。

だが、2018年に急性心不全・呼吸不全で入院、2021年には新型コロナウイルス感染症に罹患して危篤状態に陥った。さらに、2023年には母親をドナーに腎移植手術を受け、現在は人工透析を続けながら、車椅子での生活を送っている。

東京ダイナマイトのハチミツ二郎
東京ダイナマイトのハチミツ二郎
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そして、昨年4月、ハチミツ二郎は自身のnoteで「2024年3月24日をもちまして東京ダイナマイトの漫才師としての活動は休止となりました」と宣言。その間、プライベートでは離婚を経て、一人娘を育てるシングルファーザーでもある。

2023年3月、「THE SECOND 〜漫才トーナメント〜」Hブロックの第2試合、対戦カードは東京ダイナマイトと金属バット。お笑いファンの注目が集まる中、ハチミツ二郎の体調不良により、東京ダイナマイトは欠場を余儀なくされ、金属バットの不戦勝が決まる。対戦相手のいないステージで金属バットが披露したのは、東京ダイナマイトの漫才をコピーしたネタだった。

それから5ヶ月後の2023年8月、幻となった対決を実現するかようなツーマンライブ「金属バットvs東京ダイナマイト ワンマッチ興行」が企画された。しかし、このライブまでにハチミツ二郎の体調は回復せず、左大腿会陰部筋肉内膿瘍及び敗血症性ショックの治療中という理由で、公演は延期となった。

そして2ヶ月後の10月20日にこのワンマッチ興行が、新宿のルミネtheよしもとでようやく開催。共演を長く待ち望んだ多くのファンたちは歓喜し、2組によって披露された漫才は今でも語り継がれている。

そんな伝説的なライブを経て今、東京ダイナマイトのハチミツ二郎と金属バットによる鼎談が実現した。