頑張れるのはファンの声のおかげ
アイドル時代はSNSでエゴサーチも頻繁にし、自分に対するさまざまな意見もチェックしてきた。「こう見せたい」と思う自分自身と世間のイメージにギャップを感じたこともある。
「でも20代後半に差し掛かるにあたって、パブリックイメージと自分が乖離していても何も思わなくなってきて。『本当の私はこうなんです』と本来の自分を知ってもらいたいという気持ちがなくなってきたんです。受け取る側に『こういう人だろうな』と思ってもらえるだけで嬉しいです」
最近は自身の名前ではなく、出演したドラマ作品や役名で検索し、どのように視聴者に届いているか確認している。さらに、楽しみにしていることがあると長濱は声を弾ませる。
「ファンクラブやSNSで、ファンの方が直接届けてくれるコメントはよく読んでいます。『就活行ってきます』とか、『この写真集を楽しみに一週間頑張ります』とか言っていただけると、皆さんの生活の中で少しは役に立てているのかなと思えてすごく嬉しいです」
芸能生活10周年。長濱がこれまで戦ってこられた原動力は、そうしたファンの存在だ。そんな人々からの温かい声に支えられ、また誰かの活力になれるようにと、気持ちを新たに前を向く。
取材・文/小島ゆう 撮影/矢島泰輔