“細くて弱い髪”は、見た目のボリューム感にも影響

では、夏の紫外線は、具体的に頭皮にはどのようなダメージを生むのだろうか。

大正製薬の毛髪研究員が特に注意喚起しているのが、髪の「太さ」が見た目の印象に与える影響だ。

前述のとおり、紫外線によって毛包が傷つくと、細く弱い髪が増えやすくなる。同じ本数の髪でも、太い髪と細い髪では見た目の印象や手触りのボリューム感に大きな差が出る。

日本人の髪の太さは平均70~80µm(マイクロメートル)とされているが、それよりも細い60µmと平均値に近い80µmの髪の毛を実際に比較してみると、その差は歴然。

左:60μm(マイクロメートル)、右:80μm 毛量が同じでも太さによって印象がかなり異なることが分かる
左:60μm(マイクロメートル)、右:80μm 毛量が同じでも太さによって印象がかなり異なることが分かる

見た目のボリューム感はもちろん、手で触れたときの印象にも明確な違いがあった。

ちなみに筆者(30代・男)は毛髪研究所が開催した抜け毛勉強会でマイクロスコープと専用アプリを使用した頭皮チェックを体験。

頭皮を撮影・分析してみたところ、連日炎天下での移動が多かったこともあり、頭皮全体に皮脂の蓄積や炎症の兆候が確認された。

頭皮チェックでは、脱毛類型や頭皮状態、毛髪密度、角質量、血管露出、毛穴状態、毛の太さを分析してくれた
頭皮チェックでは、脱毛類型や頭皮状態、毛髪密度、角質量、血管露出、毛穴状態、毛の太さを分析してくれた

幸い平均的な毛の太さは維持できていたものの、これからも健康的な髪の毛を維持するためには、紫外線によるダメージから頭皮を守っていくことが大事だとアドバイスを受けた。

毛髪研究員によると、猛暑が続く限りは男女問わず日中は帽子や日傘を活用し、頭皮に紫外線が直接当たることを避けることが望ましいという。

また、洗髪時には皮脂汚れをしっかり洗い流す、頭皮を保湿して乾燥を防ぐ、栄養バランスの取れた食事を意識するなど、頭皮環境を正常に整えていくことで夏に受けるダメージを軽減できれば、秋の抜け毛を予防することに繋がるという。

大正製薬の毛髪研究員の皆さん
大正製薬の毛髪研究員の皆さん