「徴兵制や核武装を言い戦争を起こすのではと恐怖を感じます」
60代女性、Dさんは「同じ気持ちの人(支持者)がこれだけたくさんいることが誇らしいです。われわれは日本人ですから日本人ファーストで何が悪いんですか。アンチは何人(なにじん)なんでしょうね?」と反対派をこき下ろした。
マイク納めの集会が終わった後も双方の小競り合いが続いた。「差別をやめろ、差別をやめろ」と連呼する抗議者側に、党支持者が同じリズムで「キャベツを食べろ、キャベツを食べろ」とリフレインして揶揄するなど殺伐とした光景が続いた。
声は上げず抗議のプラカードを掲げていた50代の女性、Eさんは「私はこの参院選で初めて演説への抗議をし、きょうで3回目です。徴兵制や核武装を言い戦争を起こすのではと恐怖を感じます。男女共同参画を否定し外国人を排斥するのもとんでもない。行動をしないわけにはいかないと思いました」と話した。
だが党支持者と抗議する人の数の差は圧倒的だ。そのことにEさんは「これだけ多くの人が支持するのは、物価高で貧しくなったりしてストレスのはけ口を求めているのではないかと思います。こうした風潮は恐ろしいです」と答えた。
投票が終わった20日午後8時、NHKが当確を打ち、東京・四谷のさや氏の事務所には万歳の声が響いた。
直後のNHKのインタビューでさや氏は「日本人ファーストが大きく誤解を受けていた。日本人を大事にするというのはイコール外国人を大事にすることでもあると私はお訴えさせていただいてまして…」と核心の公約について弁明。だが選挙中にさや氏は「外国人が優遇されていく中で私たち日本人はどんどん貧しくなっていった」と発言している。
「その後の質疑でも、核保有や徴兵制に絡む発言について『党の方針を中心に政策として訴えていく。いわゆる過去の発言は政策ベースでお話しているわけではない』と弁解し、徴兵制にからむ発言も“切り取り”をされたと主張していました」(全国紙記者)
参政党が一大勢力に躍り出た日本の政治はどこへ向かうのか。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班