特に定まったガチガチの理念があるわけではない
また、参政党は海外の近代政党と違い、特に定まったガチガチの理念があるわけではないので、融通無下に様々な主張を取り込んでいる(筆者はこれを危険な点としても認識している)。
したがって、参政党の外部から「〇〇の主張はトンデモだ!」と言ったところで、その主張自体は政党の理念というよりは党員の声なので、何の対抗効果もないどころか、むしろ党員の結束を新たに強めるだけだ。
愚かな左翼やオールドメディアは延々と同じことを繰り返しているが、それらは「打たれ弱いバカ殿系議員」や「無党派層に乗るだけのもやし系議員」にしか通用しないやり方だろう。
彼らのやり方は議員を批判するものでしかなく、その主張を叩けば叩くほど新参の党員と既存党員の結束を強める逆効果が発生することを理解していない。
2年後の統一地方選挙で記録的な躍進も
今のままであれば、参政党は2年後の統一地方選挙で記録的な躍進を果たすのではないか。
仮に、この状況に問題意識を持つ政治家が本当にいるなら、自らの政党を党員主体の政党として近代化する方向に舵を切るべきだ。それができないのなら、いずれは参政党に呑み込まれて議席が失われるだけだろう。
参政党は時間が経つほど全ての主張を呑み込んでいくだろうが、それよりも先に政治理念を掲げた近代政党を作れば、その動きに対抗できる余地はまだ残っている。いずれにせよ、日本の政治が参政党の台頭によって振り回されていくことは確かなことだろう。
文/渡瀬裕哉