「嫌なことなんて、今まで1個もないの」
昨秋、『ずっと若くいたい』の撮影に呼ばれ、好奇心で向かった渋谷で、言われるがままメイクを落とすことになったのだと愉快そうに話す。顔出しするうえ、その要求は斬新。抵抗はなかったのだろうか?
「全然ないですよ。だって、パックは貼ったら剥がすものでしょ? すっぴんをさらすこと? 普段もすっぴんみたいなものだから(笑)」
自虐を交えながらもにこやかに話すアキさん。撮影チームからは「嫌なことは嫌と言ってほしい」と言われているそうだが、
「嫌なことなんて、今まで1個もないの。自分が主役のような形で、セリフまであって。『私がこんな若者言葉を言ってもいいの?』なんて思いながら、楽しくやらせてもらってるんです。時々、セリフを忘れちゃうんだけど、孫のような世代の若いスタッフがいつもやさしく教えてくれて、ありがたい限りですよ」
もちろん出演料は支払われているが、動画が閲覧されるほどに報酬が増える……という契約ではないという。
「私にとっては金額よりも毎回、要求に応えることを楽しんでいるって感じかしら? 無理したことは今まで一度もないし、フラットな気持ちでやれているから続けられているんだと思います」
バズっていることで、TikTokユーザーへの認知度もうなぎ上り。
「この間、小学生から『おばあちゃん!』って身体をタッチされましたね(笑)。バスの中でも女子中学生の2人組が私に手を振ってくれて。コンビニでは男の子2人組からスマホ画面を見せられ『これ、おばあさんですよね?』って言われたりもしましたね(笑)。
この年齢になって街中で知らない人に声をかけてもらえるなんて思ってなかったの。知らない世界に足を踏み入れてみて、よかったなって思うんです」