「良い副業・兼業」と「悪い副業・兼業」

働く個人が、副業・兼業を求める理由を確認したところで、次に、なぜ企業が副業・兼業を認めるようになったのかも確認しておきましょう。

まず、人口減少により労働力人口の減少が見込まれています。転職が当たり前にできるようになり、人材の流動化も進みました。こうしたことから、「All」と「One」の力関係で言えば、全体的には、「One」のほうが「All」よりもパワーを持ち始めています。

企業が働く個人に寄り添うために、社員の離職を避けるために、多くの企業で副業・兼業を認める制度の導入が進んでいるのです。もちろん、本業の競合、ライバル企業での副業・兼業は禁止です。

実際に副業・兼業を認めた企業では、副業・兼業を通して社員の視野が広がり、スキルアップや別のスキルの習得に繋がるなど、メリットを感じているケースがあります。

その一方で、副業・兼業を行っている社員が疲弊してしまい、本業の業務に差し障りが出るなど、デメリットを感じている企業もあります。

副業・兼業も含めた労働時間管理は本業の企業に求められるため、その作業に人と時間が割かれることも、企業にとっては小さくない負担でしょう。

私は、副業・兼業には、「良い副業・兼業」と「悪い副業・兼業」があると考えています。

良い副業・兼業とは、自分の知識やスキル、能力、経験知を上げることに繋がる副業・兼業。悪い副業・兼業とは、目先のお金のためだけに働く副業・兼業です。

目先のお金のための副業は「悪い副業」だと経営コンサルタントが言い切る理由…自分の成長につながらない仕事で疲弊することが招く最悪の事態を防ぐには_2

働く個人は時間と能力の投資家だと述べましたが、目先のお金のために自分の時間を切り売りするだけだと、将来の可能性を狭めることになってしまいます。

アイカンパニーの成長、発展に繋がる副業・兼業こそ、良い副業・兼業であり、やるべき副業・兼業だと考えています。