本人は『客寄せパンダ』扱いに不満? 

ただ、問題視されているのは、パートナーとの関係性にとどまらない。

「ヘビースモーカーぶりは有名で、国会や議員会館の喫煙所でも政務の合間にタバコをふかす場面に出くわすことが少なくなかった。それどころか、自民党本部での会合に出席したときには、党幹部用の居室に灰皿を持ち込んで一服することもあった。

茂木敏充前幹事長はじめ党内には愛煙家も多いからそこまで目くじらを立てることでもないとは思うが、彼女の場合は、議員仲間や秘書からの受けが極端に悪い。普段の受け答えも横柄だし、これだけ悪評が出回るのも党内に味方が少ないせいもあるんじゃないか」(前出の秘書)

ヘビースモーカーなのは、政務へのプレッシャーなのか……(本人Facebookより)
ヘビースモーカーなのは、政務へのプレッシャーなのか……(本人Facebookより)

そんな今井氏ではあるが、石破政権で、「大臣への登竜門」といわれる内閣府政務官に抜擢され、聴覚障がいを抱える長男のために身につけた手話に関する議員立法にも携わるなど政治家としての経験値を着実に積んではいる。

2023年には沖縄に事務所を開設し、地元に足場を築くことで、さらなるステップアップを目指しているとみられるが、課題は少なくない。

「今井氏が沖縄に事務所を開設したのは、地元の県連入りを目指しているからです。知名度を買われて選挙のたびに応援に駆り出される今井氏ですが、ある意味で『客寄せパンダ』のように扱われている現状には不満もあるようです。

比例区からの選出である現状では、改選が迫るたびに全国を回らなければならず、負担も大きい。東京都連という選択肢もありましたが、東京選挙区には同じタレント議員の生稲晃子氏がいる。県連入りして故郷の沖縄からの選出ということになれば、これまでのように選挙応援でかけずり回されるようなこともない。

防衛省OBを地元秘書にして事務所を預けている状態ですが、県連の執行部は、今井氏の県連入りにノーの姿勢を貫いています。今井氏を後押しする声が起きてこないのは、人柄も含めて周囲からの理解を得られていないのも一因。

政治家として上を目指すには応援してくれる仲間作りが不可欠です。まさにキャリアの分岐点にさしかかっているといえるでしょう」(前出の記者)

生稲晃子参議院議員(本人Xより)
生稲晃子参議院議員(本人Xより)

今井氏が、SPEEDの一員として『my graduation』を歌ってミリオンセラーを記録したのは、今から27年前の1998年。「アイドル議員」の評価から「卒業」できるか、あるいは議員から「卒業」してしまうのか。彼女の今後の選択にかかっている。

1996年にメジャーデビューしたSPEED。デビュー当時、今井絵理子は12歳だった。写真は『SPEEDLAND -The Premium Best Re Tracks-』(2009年8月5日発売、avex)のジャケット
1996年にメジャーデビューしたSPEED。デビュー当時、今井絵理子は12歳だった。写真は『SPEEDLAND -The Premium Best Re Tracks-』(2009年8月5日発売、avex)のジャケット
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班