ウェザーニュースのお天気キャスターに求められる役割
――サポーター・リポーターと呼ばれる視聴者との双方向の番組づくり、かつキャスターが1人で3時間の番組を担当するとなると、地上波テレビ番組のお天気情報コーナーより各キャスターの個性が立ちやすいですよね。
アメダスで観測できない場所など、より局地的なお天気の情報も地域の皆さんに寄り添ったかたちでお伝えできますし、『100年天気予報』のような切り口の新番組も専門チャンネルならでは魅力・強みですね。『100年天気予報』では気候変動をずっと研究・分析されている専門家が、信頼性の高い情報を紹介してくれています。
――ウェザーニュースのお天気キャスターの1日の業務ってどんな感じなんですか?
「モーニング」は早朝5時からスタートするので深夜に出社しています。番組出演後もスタッフさんとのフィードバックの時間などがあり、TikTokのショート動画なども番組後に収録することが多いです。
――今年1月からキャスターのみなさんでTikTokを始められたんですよね。
おもしろいネタは大好きなので、楽しんでやっています。私のアカウントは会社の人には「カオス」と言われることもありますが。
――「エッホエッホ」動画で奇行種とか言われて。
先日、「ナダルさんのモノマネ撮りたいです」って相談したんですが、スタッフさんから却下されそうです。
――NGないんですか?
NGナシでやらせていただいています。
――魚住さんにとってのライバルや、憧れの存在とかいます?
ムツゴロウさんは、とても尊敬している憧れの存在です。
――また斜め上をいく回答を……。
動物好きで動物の話を番組でよくしているので、ムツゴロウさんをもじって“マユゴロウ”と呼んでいただくこともあるので。普段からいろんな動物や海外の動物保護団体についてよく調べているんです。
――なるほど。
泣きながらレンジャーのドキュメンタリーとか見て「私も力にならなきゃ!」って。シロサイを密猟者から守りたくて、いてもたってもいられない時もあります。実は『100年天気予報』にキャスティングされたのも、ラッコが好きという話を私が番組でよくしていたからなんです。誰もが知る動物や身近な生活の出来事から気候変動を考える番組に参加できたらなと。
――ラッコって気候変動の影響を受けやすいんですか?
野生のラッコは寝る時に海藻を体に巻いて流されないようにするのですが、海水温が上がるとその海藻が育たなくなってラッコも死んでしまうんです。