母親が父親を否定する言動を繰り返すと……

幼少期の子どもは、母親が父親に対して文句を言う、否定する言動を繰り返すと、「どうしてお母さんはお父さんを悪く言うんだろう?」と疑問を感じることがあります。

もしかすると、一生懸命に両親の仲を取り持とうとすることもあるかもしれません。

画像はイメージです
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必死の思いの中で、子どもが母親と同じような言動をとるようなことがあります。

それは、無意識的な行動で、母親に共感して寄り添ってあげたいという気持ちかもしれませんし、母親と同じ言動を取ることで母親が感じている感情を理解しようとしているからなのかもしれません。

お母さんの味方になってあげたい。

お母さんの気持ちを理解したい。

そんな純粋な思いが隠れていることがあるのです。

そのようにして始まった父親へ文句を言う習慣が、やがて大人になっても出会う男性に同じように現れてしまうことがあります。

つまり、男性に対して心の中でダメ出しばかりしてしまうのは、ダメ出しをしたいわけではなくて、母親の味方になってあげたかったからという事実に気づくことができます。

このことは、一度聞いただけでは、すぐには理解できないような理屈かもしれません。

しかし、大好きな母親の味方になってあげたくて、母親と同じことをするようになった子どもが、大人になってその習慣に苦しんでいるのだとしたら、「父親の文句を言う母親」と、「出会う男性に魅力を感じられない自分」の2つのまったく異なるように見える現象が、じつはどこかでつながっている可能性があります。

また、出会う男性たちに魅力を感じられず、心の中でバカにしてしまうと、そんな自分に対して自己嫌悪の念を感じることもあります。

どうして自分はこんなにも辛辣になってしまうのだろうか?

自分はひどい人間なのではないだろうか?

心の中で男性にネガティブな言葉を投げつける一方で、自分自身をも責めてしまうことがあるのです。