「斎藤氏は管理責任を重く受け止め対処せよ」

その百条委は3月3日午後、非公開の協議会で全会派が報告書の結論で合意した。県議会関係が話す。

「まず、Aさんを告発者と特定し処分した県の行為を『公益通報者保護法に違反している可能性が高い』と明確に指摘しました。“告発者がつぶされる事例”と受け止められかねないとも警告しています。

パワハラ疑惑も、斎藤氏が部下職員らにキレ散らかしたことはパワハラと認められる要素を満たしており『不適切な叱責があったと言わざるを得ない』と断言しました。

おねだりについても、物産品を『PRなどではなく、知事個人として消費していたと捉えられても仕方がない行為があった』と、個人的なたかりがあったとほぼ断定しました」(同関係者)

昨年12月25日、兵庫県議会百条委で証人尋問を受ける片山安孝元副知事 撮影/集英社オンライン
昨年12月25日、兵庫県議会百条委で証人尋問を受ける片山安孝元副知事 撮影/集英社オンライン

パレード疑惑に絡んでは、報告書は犯罪事実の認定は避けながらも、資金調達が難航し、県は終了後も金策に追われる“特異な状況”に追い込まれていたと指摘。

「刑事告発されている背任容疑で県関係者が起訴され有罪になれば、斎藤氏は管理責任を重く受け止め対処せよ」との文面まであるという。「関わった者が起訴される事態に備えたかのような書き方です」とこの関係者は話す。

報告書ではAさんの情報を触れ歩いた井ノ本元総務部長についても、刑事告発も含めた適切な対応を取るよう県に求めている。