令和の時代にハイパーヨーヨーが復活を遂げたワケとは?
そして、2024年7月に第4期ハイパーヨーヨーの主力モデルとなる『ハイパーヨーヨーアクセル アクセルオリジン』が発売されたのだ。
「これまでのハイパーヨーヨーでは、全てのトリックをプレイする上で基本となる『ロング・スリーパー』(ヨーヨーを真っ直ぐ下に投げて回転させ続ける技)ができずに、途中で挫折してしまうヨーヨー初心者の方が多くいらっしゃいました。
今回のハイパーヨーヨーアクセルでは、ストリング(紐)を引っ張るだけで、ヨーヨー本体を投げずに高速回転させることができる新機構『アクセルシステム』を搭載し、誰でも気軽にヨーヨーを楽しめるようにしたのが特徴になっています」
さらに、WEB上で動画を投稿すればトリックの認定が可能になった。トリックは現時点で100種類以上あり、ヨーヨーにどっぷりとハマりたい人への受け皿も用意されている。
第1期を知る身としては、ヨーヨーの進化の一端を垣間見るとともに、時流に合わせた“体験”を提供する大切さをあらためて感じた。
令和の時代でも遊べるアップデートがなされた訳だが、なぜこのタイミングだったのだろうか。
2023年には、平成の人気ホビーだったベイブレード(タカラトミー社)が第4世代を発売すると、一躍注目を集めた。
また、直近の玩具業界ではキッズ(子ども)とアダルト(大人)の造語である「キダルト」というキーワードがトレンドになっており、“子ども心を持ち続ける大人”に刺さる商品需要が高まっている。
こうした社会的な流れをとらえつつ、大牟禮さんは「第1期でブームを作った実績から、もう一度ヨーヨーを流行らせたいという社内の機運があり、商品開発や市況感を鑑みて商品投入の期を見計らっていた」と回答した。