椅子を投げつけて激高…スカウト行為でトラブル発生!
ありあまるアタルの持ち味は、新キン肉マン ソルジャーとして、残虐チームあらため「超人血盟軍」を結成する過程に、全てが詰まっている。選ばれたのは、残虐超人の血を引く未完の正義超人ブロッケンJr.、魔界のプリンスことアシュラマン、多彩な忍術を駆使するザ・ニンジャ、1000万パワーを誇る猛牛バッファローマンの4人。
ブロッケンJr.のスカウト場面でのこと。超一級資料「超人秘録・第二十六集」(通称「キン肉マン」26巻)によると、アタルは週刊誌記者顔負けの〝取材力〟を垣間見せている。ブロッケンJr.が、椅子をぶん投げながら「オレが正義超人ブロッケンJr.と知ってそんな口をきいているのか―――っ!」と激高すると、アタル版ソルジャーはさらりとこう返す。
「知っているとも。あんたの実力、技、キャリア、好きな色、好きな食べ物まで」
さらに、
「オレは前から正義超人の中でもブロッケン、あんたを一番評価していた」
「あんたには若さと、粗けずりだが、ギラギラした闘争心がある」
と持ち上げつつ、トドメの喝破。
「なによりもあんたは、テリーマンやロビンマスクがすでに失ってしまっている打倒キン肉マンの野望を、いまだに持ち続けている‼」
図星を突く、巧みで熱い話術。ハートを揺さぶられたのは、ブロッケンJr.だけではない。すでにアタル版ソルジャーから誘いを受けたアシュラマン、バッファローマン、ザ・ニンジャたちは、西ドイツ(当時)・ベルリンのブロッケン邸まで呼び出されており、部屋の外でその弁舌に聞き耳を立てていた。
条件次第と割り切るザ・ニンジャ以外の3人は、いったん加入を拒む態度をとったものの、もはやアタル版ソルジャーのことが気になって仕方がない〝恋のはじまり〟状態。ブロッケンJr.の提案により、その場を立ち去ったアタル版ソルジャーの行動確認を始めるのである。
取材・文/落花豆男
集英社オンライン編集部ニュース班
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