若い世代はお小遣い制に否定的

さらに聞き込みを続けると、お小遣い制を採用していないという妻にも遭遇。

「夫が技術職で、駐車場代とか経費の立て替えで現金が要るから、お小遣い制にしてないんですよね。私もパートをしていますので、お互いの収入から一定額を共有口座に振り込み、『家庭のお金』として共同で管理しています」(40代母・パート)

インタビューに答えてくれた母親(撮影/集英社オンライン)
インタビューに答えてくれた母親(撮影/集英社オンライン)

「うちは共働きで、お小遣い制じゃなくて共同の口座があります。毎月の収入のうち、自由に使うぶん以外はそこにプールしています。お小遣い制にする家庭は夫に家計を管理する能力がないことが要因だと思うので、仕方ない気も……。

実家は会社員の父が家計を管理していて、逆に専業主婦の母にお小遣いを渡していました。うちはうまくいってましたけど、でも、それだと権力関係みたいじゃないですか。

『お金をもらってるから逆らえない』とか、『別れたいのにお金の問題で別れられない』とかになっちゃうと、やっぱりそれは経済的DVですよね」(30代父・会社員)

インタビューに答えてくれた父親(撮影/集英社オンライン)
インタビューに答えてくれた父親(撮影/集英社オンライン)

続いては、若い世代の本音を聞くべく原宿へ。ここでは、若者からお小遣い制に対する否定的な意見が相次いだ。

若者の街・原宿(撮影/集英社オンライン)
若者の街・原宿(撮影/集英社オンライン)

 「えー! 絶対やだ(笑)。信じられない。確かに経済的DVとか財産権の侵害だと思います。そもそも、今は共働きが多いし、お小遣い制って時代に合わない昔の風習じゃないですかね」(18歳男性・高校3年生)

「お小遣い制にしてパートナーには節約させ、自分はこっそり高いものを買ったりしたらオイシイのかもしれないけど、それはかわいそうすぎるしやっちゃいけないと思う。相手の財産を不正に使ったとかで離婚の理由にもなりそう。
自分が結婚したら、なるべくお互いのお金は自由に使いたいですね」(22歳女性・大学3年生)

さまざまな意見が出たところで、次は働く夫たちに迫った。

訪れたのは、サラリーマンの街として有名な新橋。仕事終わりの時間帯を狙って訪れたところ、飲み会帰りも多いのか、一様に上機嫌でぶっちゃけてくれた。