男? 女? ブルマーを日本に広めたのは……

そもそも、結局日本では誰がブルマーを広めたといえるのだろうか。

「ブルマーはもともと女性解放運動の象徴でしたが、日本で体操着として広まったのは明治時代で、女子高等師範学校で使用されていました。この頃は“はかま型”でした。多くの人がイメージする“密着型”が普及し始めるのは1960年代です。1964年の東京五輪で女子バレーボールチームが履いていたことで、大衆的なイメージができたのだろうと思います。

その後、現在の中体連が全国のスポーツ大会を主催するようになり、制服メーカーに推薦を与えました。そのときに、多くの人たちがイメージしている“密着型”が生まれたと言われています。そのため、業者が全国の学校に営業をしました。

密着型ブルマーを広めたのは男性か? 女性か? を考えると、当時の意思決定に誰が関与していたのかを調べればわかるとは思いますが、時代背景として、意思決定にかかわるのは男性が多かったのではないかと想像できます。となると、広めたのは男性ではないかと思います」

突如、SNSで巻き起こったブルマー論争。意外なところから、日本の体育教育の歴史を知るきっかけにもなった。

今では男女で統一されたデザインに
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取材・文/集英社オンライン編集部 写真/shutterstock