父親は「警察に被害届も出します」
インタビューに応じたEさんの父親も、集英社オンラインの取材にこう胸中を明かしてくれた。
「まさかこんなことになるなんて夢にも思わなかった。ウチの息子は事件とは無関係だから普段通りの生活をしていたら突然、誹謗中傷がはじまったんだ。
『Eが事件の首謀者で指示してたんだろ』とかいう連絡がさまざまなところから来だして、息子からも江別の事件の関連で自分の話がYouTubeに上げられてるって相談を受けた。それで動画を確認すると、息子の写真や⚪︎⚪︎中学出身で柔道が強くてという、すぐに本人特定できる形で動画が上げられている。しかもあたかも事件に関わってるみたいに匂わすように。
そりゃ息子も昔はワルだった部分があって、事件の容疑者の中に知り合いがいるのは事実なんだ。でも、今は無遅刻無欠勤で仕事して真面目にやっている。事件の日だって家にいましたよ」
配信された動画の中には警察の捜査対象になっていると誤認させるものがあり、父親は憤りを抑えられなかったという。
「昨日も家に警察が何時間も入り込んでいたなんてYouTubeで言ってた奴いたけどな、警察なんて来てないから。一部の配信者とは連絡がついて削除要請したけど『Eが事件をやったとは言ってない』とか屁理屈をこねる。
じゃあ、なぜ息子の動画を出すんだって話なんだよ。本人の了承を得てるならまだしも、あまりに一方的な話だし、このままにしとくつもりもないから近々きちんと警察に被害届も出しますよ。一回出てしまったら誹謗中傷については止めようがないし、これまで実感したことなかったけど、こんな事態になってネットの怖さを思い知ったよ」
思わぬ二次被害を生み出した江別市の集団暴行死事件。女子大生コンビと4少年の無軌道な犯行の詳細はいずれ、公判で明らかになるだろう。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班