代表は2520%の投資成果を出すトレーダー

エクシアの代表・菊地翔氏は東京モード学園卒業後、独学でFXトレードのノウハウを習得。2015年4月にエクシア合同会社を立ち上げた。

テクニカル分析から世界情勢、経済指標などのファンダメンタルズ分析はもちろんのこと、月の満ち欠けや惑星配置などとマーケットの相関を利用する金融占星術までを駆使するというから驚きだ。

当時のプロフィールには、わずか15営業日で利益率2520%という驚異的なトラックレコードを記録したスーパートレーダーとある。

これが本当であれば、凄まじい投資成果だ。

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例えば、映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』にモデルとして描かれている、実際に存在したヘッジファンドのサイオン・キャピタルは、サブプライム危機でアメリカの不動産バブルが崩壊し、世界中の株が大暴落する中で空売りを仕掛け、大儲けしたことで知られているが、このトレードのリターンは490%前後だったと言われている。

「世紀の空売り」と呼ばれるこの伝説的なトレードを、菊地氏はわずか15日で軽く凌駕していることになるのだ。「スーパートレーダー」を自称するのも頷ける話である。

エクシアは1口100万円で出資を募り、2016年は利回りが97.4%だったという。目を疑うような数字だ。

出資者を集めていた当時、エクシアに関する大量のアフィリエイトブログが存在しており、手数料なしで月利2~3%は簡単に稼げるというような体験談・伝聞が溢れかえっていた。

極限まで手数料を削った人気の投資信託eMAXIS(イーマクシス)シリーズでさえ、一定の信託報酬が発生する。投資成果が高いヘッジファンドともなれば、運用手数料で1~2%、成功報酬なら10~20%が発生するのが当たり前の世界なのにも関わらずだ。

そのようなエクシアのセールストークは夢のような内容だが、今回の破産によってどれだけ資金が戻るのか不透明な状況になった。出資者の中には8700万円を投じた夫婦もいると報じられており、結末はあまりに残酷だ。