何かとハラスメントが問われる時代に「“優しく話す”ようにはしてます(笑)」

中田翔が語る35歳の現在地「この歳でまだヤンチャやったらただのアホ」初めて明かすエアガン乱射騒動の後悔と第二の人生_2

そんな中田は平成元年生まれ。昭和生まれの指導者や先輩に野球を教えられ、平成生まれの仲間たちとともに練習し、今はZ世代の若手と同じグラウンドに立っている。中田自身は世代ごとの価値観の違いに戸惑うことはあったのだろうか。

「すごくジェネレーションギャップを感じる場面は多々ありますね。基本的に若い選手と世間話してても話が合わない…。俺が知らないことももちろん多いんですけどね。

それにパワハラとかのハラスメントの種類もすごいあるじゃないですか。僕が若い頃とは全然違うことも多くて。たとえば、“練習中に水を飲むな”とかそういうの当たり前にあったじゃないですか。でも、今はそれは違うと思うし。

一方で、指導する側はやりづらいこともたくさんあると思う。自分の経験ではなく時代に合わせた指導をしていかなければいけない。

だから、若い頃に比べて“優しく話す”ようにはしてます(笑)。なるべく若い世代の子達に話を合わせようと努力はしてますよ」

時代の流れをうまく掴まなければ、とり残されてしまうようなスピードで変化している令和の昨今。それを重々理解した上で、彼にこんなことを聞いた。

今の若手選手に「ここだけは負けねぇぞ」と思えることは?

「難しいけれど、いろんな経験をしてきている分、知識の量という部分では年配の方たちや先輩から教えてもらってきたものが自分にはあるかな」

続けて中田は今の若手世代についてこう話した。

「若手の子は僕たち世代の頃の上下関係とかを知らないで育ってきてるから、その話をして驚く子もいる。

コミュニーケーションひとつとっても、フランクになってきているなと感じる。でもそれが別に悪いとかは思ってません。もし、それが気になったときは叱るんじゃなくて、“こんな風にしてみたらいいんじゃない?”とか声をかけるぐらい」

世代によって捉え方が違うのは理解しつつ、相手に合わせた言葉を選んで接していると話す