5年前の撤退と大きく変わったこと

「お客様からお電話やSNSなどを通じて浜松への出店依頼の声を多数いただいており、遠鉄百貨店様からも再度、お声がけをいただいたこと、さらに浜松が静岡県内で一番人口の多い街ということが理由です」(日本サブウェイ広報・担当者)

サブウェイはもちろん人気店ではあるものの、店の外にまで列ができて並ぶ光景は都内ではなかなか見かけない。

店の前の行列などその繁盛ぶりを見ると、確かに出店依頼を多数受けるほどの“サブウェイ欲”が浜松にあったことがわかる。

『サブウェイ浜松遠鉄店』開店前の様子(日本サブウェイ提供)
『サブウェイ浜松遠鉄店』開店前の様子(日本サブウェイ提供)

この熱量の高さは、サブウェイにとってもサプライズであったようだ。

「大変ありがたいことに今回の浜松と同様に、過去に出店していた物件へ再出店した店舗の売上は好調に推移しています。

今回もたくさんのお客さまにご来店いただけることを期待しておりましたが、県内の遠方のお客さまが開店前からお待ちいただくなど、予想を上回る静岡県のサブウェイファンの皆さまの熱意に驚いています」(日本サブウェイ広報・担当者、以下同)

サブウェイといえば、自身でパンの種類から、野菜の量、トッピングの有無、ソースの味など自由にカスタマイズできることがウリだ。

しかしその一方で、注文のシステムが複雑で敷居が高いとして、躊躇してしまう人も一定数いた。

そこで最近ではセルフオーダーシステムを導入し、“サブウェイ初心者”でも安心して注文できるようになっている。

『サブウェイ浜松遠鉄店』セルフオーダーシステム(日本サブウェイ提供)
『サブウェイ浜松遠鉄店』セルフオーダーシステム(日本サブウェイ提供)

さらに、運動習慣やヘルシーな食生活を望む消費者ニーズとサブウェイのブランディングがマッチしていることや、魅力的な期間限定メニューがメディアやSNSでの露出につながり、新しい顧客を獲得することに成功した。

期間限定メニュー「燻タル」(集英社オンライン編集部撮影)
期間限定メニュー「燻タル」(集英社オンライン編集部撮影)

チェーン全体の売上は、5年前の閉店当時と比べて伸長しており、既存店売上も48か月間連続で増加と、順調に成長を続けている。