「被害者は顔が真っ青で意識がなかった」
被害者を近所の人が介抱していたようだ。
「衝突された車は、歩道に乗り上げてアパートに激突して跳ね返って生垣のあたりに停車したと思うのですが、後ろの部分はグシャグシャでした。
車から2メートルほど先の路上で被害者の方を町の方たちが何人かで介抱しているようでしたが、周りに人垣ができていてよく見えませんでした。
近くにはゴルフバッグが転がっていたので、時間的にもゴルフに出かける途中に事故に巻き込まれた可能性もあるのかなと思いました。
しばらくして、警察に事情を聴かれている容疑者を見かけましたが、ケガもなく、酔っ払っているようにも見えませんでした」
別の男性住民は生々しい救助現場に遭遇した。
「車がぶつかったアパートの方に行ってみると4、5人の方達が被害者を車から引っ張り出しているところでした。
被害者の男性は流血などはなかったものの、顔も真っ青で意識もない状態でした。『大丈夫ですか?』とみんな声をかけ続けていましたが、反応はないようでした。
心臓マッサージなど試みていましたが、それでも反応がなかったのか、両手をバツの形にして周囲の人間に示して、『AEDを取りにいかないと』という内容を話していました。
誰かが近くの介護施設からAEDを借りて戻ってきましたが、その頃には救急車が到着していて使うことはありませんでした。
たまに事故がある交差点ではありますが私の知る限りここまで大きな事故はなかったと思います。ましてや、飲酒運転の逆走車にぶつけられた被害者がむごすぎますね……」
近くの商店の男性経営者は、地元の近況についてこう表情を曇らせた。
「西川口はそれこそチャイナタウンと言われるくらい、駅の東口も西口もかなりの数の中国の方の店がありますよ。
コロナ前までは韓国人経営者の店が多かったのですが、コロナ禍で維持できず潰れた韓国の方の店に中国人が入ってきたって感じです。
今回事故のあった仲町というエリアも中国の方、どちらかと言うと富裕層の中国人が多いみたいです。
知人の不動産業者は『中国人は建売住宅を現金で一括で買う人も多く、建売住宅と高級車とセットにしても売れるんだ』と喜んでいました。
ただ、最近は収集日を守らずゴミを出すというトラブルが多発していますね。中国語の看板を立てるようにしてからそれはだいぶ減りましたが。
チャイナタウン化が進めば中国マフィアなども入ってきますから、まぁ、治安の悪化も心配にはなりますよね」
無念の死を遂げた縫谷さんの知人は、取材に対しこう声を振り絞るだけだった。
「まだ小学校になるお子さんもいたので、そのことを考えると本当にいたたまれないです。奥様のことも心配です」
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班