最近では「キッザニア」も台頭
「ディズニーでは前述したさまざまな苦労があったとしても、旅行を終えた多くの子どもたちが『楽しい思い出ができた!』『最高だった!』と笑顔で感想を言ってくれます。また、そんな子どもたちの話を聞いた保護者が、他の保護者にも話を伝えることで、『うちの子の学年でもディズニーに連れて行ってほしい!』という意見が毎年必ず上がってくるのです。
もちろん、『そこまで楽しめなかった』という子も一定数いるので、そんなことも考えて、誰もが簡単に楽しめて、キャリア教育もできるキッザニアを選ぶ学校も増えています。私たち教員は、修学旅行先を選ぶときには、子どもたちと保護者の意見を加味しつつ、学習指導要領の目標を達成できるような行程を旅行会社と相談しながら決めています。ただ、よほど大きなトラブルが無い限りは、前年度踏襲の内容になることが多いので、ディズニーが選ばれ続けるのです」
先日、“若者のディズニー離れ”がネット上でバズったほか、お金と情報を持った人がパークを制すシステムになりつつあることから、ディズニーを資本主義の権化として“修羅の国”と呼ぶ人まで出てきている。しかし子どもたちにとっては今でも、ディズニーが“夢の国”のひとつであることに違いはないようだ。
取材・文/集英社オンライン編集部