片足立ち時間が短いと骨が衰えている

健康診断では、骨密度が骨粗鬆症の診断のために使われるようになりました。厳密には、DXA法という放射線を使った方法で骨密度を測定します。

若年成人(20〜44歳の健康な人)の骨密度の平均値を100パーセントとした場合に、あなたの骨密度が何パーセントにあたるかの指標を、YAM値(若年成人平均値)といいます。YAM値が70パーセント未満の場合は、骨粗鬆症と診断されます。

私たちの健診では、レントゲンは使用せず、定量的超音波測定法(QUS法)という方法で踵部の超音波伝搬速度を測定します。QUS法の利点は、短時間で行えて、被曝の影響がないことです。データでみると、QUS法と年齢とのあいだには、男女ともに負の相関が認められました。

定量的超音波測定法。『百歳まで歩ける人の習慣 脚力と血管力を強くする』より
定量的超音波測定法。『百歳まで歩ける人の習慣 脚力と血管力を強くする』より

さらに、片足立ちの時間を20秒ごとに四つの群に分けて、踵骨超音波伝搬速度(SOS)との関係を検討しました。

それによると、片足立ちの時間が60秒未満の三つの群では、60秒間立てる群にくらべて、男女ともSOSが低値で、片足立ちの時間が短いと骨が衰えていると考えられます。