台詞は直前に覚えて新鮮な気持ちで臨んだ

――『言えない秘密』に出演し、俳優として成長したと感じたことはありますか?

この映画の前にドラマ撮影があったので、舞台と映像の芝居の違いや、映像作品の取り組み方、準備の仕方など、ある程度わかってから撮影に入れたのでよかったです。

河合監督はナチュラルな芝居を求めていたので、セリフに入る前にひとこと「えっと……」という言葉を加えるなど、工夫できました。長台詞が少なかったので、セリフ覚えも撮影の前日や当日の朝にしていたんです。
 

――直前で覚えられるのですか?

舞台に出演することが多かった影響で、台本のセリフをガチガチに入れちゃう傾向があるんですよ。でも映像作品だと、現場でセリフが変わったりすることもあるので、そのやり方だと変化に対応できなくなることもあるし、この映画の場合はシーンごとに新鮮な気持ちを大切にしたかったというものあります。

作品によって取り組み方を変えられるようになったことが成長ですかね。
 

――短いセリフに感情を乗せて表現するのは難しかったですか?

舞台の経験から表情で心情のグラデーションを表現する術はわかっていました。でも、それを意識しなくても、この映画の撮影ではスムーズに感情が乗っていきましたし、涙も自然に流れました。

湊人の心にいろいろな出来事がフラッシュバックするシーンでは、台本に「泣く」と書いてないのに涙腺が爆発して、鼻水まで出ちゃう勢いで大号泣したんです。でもその芝居は丸々カット(笑)。クライマックスの前にそんなに泣いてどうするんだよ!みたいな(笑)。

でも全然狙った芝居じゃなく、溢れてくる思いが止められなくて涙したので、これって演じる上で最高じゃないかと。それを体験できたのはよかったですね。

SixTONES京本大我「毎日違う女の子の家に遊びにいっていた」…映画『言えない秘密』で明かした、今だから言える父母も困らせた幼少期の秘密_6

20代最後の単独初主演映画が『言えない秘密』でよかった!

――完成した映画を見ていかがでしたか?

本当に素晴らしい映画に仕上がってうれしかったです。最初に脚本を読んだときは、すごくいい映画になりそうな予感とともにプレッシャーもあったけれど、完成した映画を見て、全力で推していける!と思いました。

雪乃を演じた琴音ちゃんの芝居のニュアンスが絶妙で、すごいパワーも感じましたし、20代最後の単独初主演映画が『言えない秘密』で本当によかったと思います。

SixTONES京本大我「毎日違う女の子の家に遊びにいっていた」…映画『言えない秘密』で明かした、今だから言える父母も困らせた幼少期の秘密_7
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――SixTONESのメンバーにも観てほしいですね。試写では泣いている人も多かったです。メンバーの中で泣く人はいると思いますか?

ジェシーは泣いてくれるんじゃないかな。けど、他のメンバーは想像できない。ラブストーリー見るイメージが全然ないです(笑)。

取材・文/斎藤香

京本大我 きょうもと・たいが
1994年12月3日生まれ。東京都出身。2015年、SixTONESが結成されメンバーとして活動をスタート。2020年、SixTONESとしてCDデビュー。俳優として舞台『エリザベート』に出演(2015、2016、2019)『ニュージーズ』(2021)『流星の音色』(2022)『シェルブールの雨傘』(2023)などミュージカルの分野でも活躍するほか、映画、ドラマにも多数出演。近作はドラマ『お迎え渋谷くん』(フジテレビ/2024)『霊験お初〜震える岩〜』(テレビ朝日/2024)、映画『TANG タング』(2022)がある。2024年8月より舞台『モーツアルト!』に出演する。
 

 『言えない秘密』(2024)上映時間:1時間54分/日本 

SixTONES京本大我「毎日違う女の子の家に遊びにいっていた」…映画『言えない秘密』で明かした、今だから言える父母も困らせた幼少期の秘密_8

留学先の出来事でトラウマを抱えて帰国した音大生の湊人(京本大我)は、古い校舎で、どこか謎めいた雰囲気のある雪乃(古川琴音)と出会う。ミステリアスな彼女が奏でるピアノの美しい音色に癒されていく湊人。二人はかけがえのない日々を送るが、ある日を境に雪乃は彼の前から姿を消してしまう……。
6月28日(木)より全国ロードショー
配給:ギャガ
公式サイト:https://gaga.ne.jp/IenaiHimitsu/
公式X:@Ienai_H_movie
公式Instagram:@ienaihimitsu_movie
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