卸売業に近いワークマンのビジネスモデル

ワークマン女子で販売する商品は、低価格かつ機能的であることが最大の特徴だ。価格帯の競合にはファーストリテイリングのGUと、しまむらがある。GUは機能性とは真逆のトレンド志向だ。しまむらは機能性とトレンドの中間あたりに位置している。競合とはポジショニング上の差別化を図れているのだ。

写真/shutterstock
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ワークマン女子は、しまむらが得意とするホームセンター・スーパー隣接型の店舗と、GUが得意とするショッピングモール・路面店で出店を重ねる意向を示している。3つのブランドが真正面からぶつかり合う未来が想像できる。

ただし、ワークマンはしまむらやファーストリテイリングとは全く異なるビジネスモデルを採用しており、それがリスク要因になる可能性がある。それがフランチャイズ型のビジネスだ。全店舗の94.2%がフランチャイズ加盟店なのである。

ワークマンの営業利益率は17.5%。しまむらが8.7%だ。原価率はワークマン、しまむらともに65%程度だ。違うのは販管費率。店舗の家賃や人件費の負担が軽いワークマンは経費を安く抑えることができ、利益率を高めることができる。いわば卸売業に近いのだ。
利益率が高いのであれば、マイナスのリスクにならないのではないかと思うかもしれない。しかし、利益率では測れない弱点を抱えている。