事件後、関根容疑者が指示を出した最初のメッセージ

関根容疑者の逮捕後、“関根派”の系列店のスタッフの一人は「関根さんは本当に思いやりがあった。名前入りの店のユニフォームをくれるとか、配慮が深い人だった」と話し、大きな衝撃を受けているようだった。

一方、“非関根派”の店のメンバーは「セイハさんは“自分の店”では料理を運んだり細かい仕事をやったりしていたけど、そうじゃない店には指示に来るだけだった」と話し、サンエイの店員の中でも関根容疑者に対してはさまざまな見方があったことをうかがわせた。

関根容疑者(左)と宝島さん(知人提供)
関根容疑者(左)と宝島さん(知人提供)

宝島さん夫妻の遺体が見つかった直後の4月17日午前2時すぎ、関根容疑者は経験がある外国人スタッフに「tomorrow every shop are close can you tell everyone(明日店をみんな閉める。みんなに電話してくれる?)」とメッセージを送っている。

宝島社長がこの世からいなくなり、自分ですべての店を仕切ることになって最初の指示だったとみられる。だがその後、関根容疑者はメッセージによる指示は続けたものの、宝島ロードには一度も足を踏み入れず、メッセージも5月1日を最後に途絶えたという。

店員の一人は「今は誰も指示する人がいない。どうしたらいいのか、わからない」とほぼ全てが閉まっていた。関根容疑者は、自分が育てた店舗さえも漂流することになった今の事態をどう受け止めているのだろうか。捜査はまだまだ続く。

4月17日に関根容疑者が従業員に送ったメッセージ(店舗関係者提供)
4月17日に関根容疑者が従業員に送ったメッセージ(店舗関係者提供)
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取材・文/集英社オンライン編集部