副業4つを掛け持ちした激動の2年間
「初任給、全部負けましたが、その時は金銭感覚が狂っておりまして、その後1年で200万円ぐらい借金をしました。もちろんギャンブルのお金です。建設業界は忙しく、日曜日しか休みがないのでストレスが溜まります。
私はそのストレスを発散するためにお金をギャンブルに使っていました。最初は生活費には手を出さないよう決めていたのですが、一度手をつけてからはストップが効かなくなり、借金してギャンブルするほどになりました。今思えばギャンブル依存症だったのだと思います」
社会人1年目で借金200万円をかかえることになったエリートニートさんだが、正社員として仕事をするだけでは元金が返せないと考え、退職を決意。同じ建設業界で、副業OKの会社の契約社員となり、さらに割りのいいバイトを2つ、多いときは4つをかけもちして、朝から深夜、月曜から日曜まで働くことにした。
「建設業界は業務過多のため副業禁止の会社が多いのですが、その分、新卒でもらえる給料は他業種と比べて多いです。しかし借金を返しながら生活水準も維持すると考えると厳しく、返済には長い年月がかかってしまいます。そこで、副業OKな契約社員に転職をして、起きている時間は常に仕事をするぐらいに仕事を詰め込みました。
副業1は知り合いの家業の居酒屋。副業2は正社員時代の協力業者の現場手伝い。副業3は知り合いの社長のデスクワーク(写真整理、データまとめ、書類作成など)。そして副業4はUberの運送です。契約社員の本業と副業1と2で、大体新卒でもらっていたときの倍に届かかないぐらいの額に。さらに四半期に一回ずつの副業3と、Uberのおかげで時期によっては新卒の2.5倍ぐらいは稼げました」
平日日中は契約社員、平日夜間は現場手伝いか居酒屋バイト、土日の日中はUberか知り合いの社長のデスクワーク、または現場の手伝い。朝の7時から働いて、翌日の3時か4時に寝る…という日々を繰り返していたという。
「雨天で現場がない夜間や土日のUberがあまりないとき、社長のデスクワークがないときなんかが睡眠時間を確保するタイミングでした。身体は丈夫なほうだったので、これを2年続けられました。ただ、今もう一度やるとなったら厳しいかな。スケジュール管理を上手くやりくりしないと、ダブルブッキングしたり、職場の方々に迷惑をかけることになりますので、そこは一番注意して仕事していました」