【寺田倉庫、原美術館】コレクターのお宝拝見! 現代アートと古美術のコラボが楽しめる展覧会【比べて楽しむアート回遊録|とに〜】_a

コレクターのお宝拝見! 現代アートと古美術のコラボが楽しめる展覧会

 寺田倉庫が手がける新たなミュージアム。それが、WHAT MUSEUM。美術品の保管に定評のある寺田倉庫には、多くのコレクターがアート作品を預けています。普段は倉庫に眠るそれらのコレクションを一般に開放し、見てもらおうというユニークなコンセプトのミュージアムです。そんなWHAT MUSEUMで現在見られるのが、OKETA COLLECTION「Mariageー骨董から現代アートー」展。長年ファッションビジネスに携わってきた桶⽥夫妻が約20年かけて集めてきたコレクションです。

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(左から)北大路魯山人《椿鉢》(Photo by Keizo KIOKU)/Mineo Okabe(Photo by Keizo KIOKU)/VERDY(ヴェルディ)《VICK》©VERDY Courtesy of Kaikai Kiki Gallery/Klara Kristalova; Courtesy of the artist and Perrotin/マンゴ・トムソン《November 14, 2016 (The End is Near)》Courtesy the artist, MAKI Gallery, and galerie frank elbaz.

有名か無名かは関係なく、現代アートのギャラリーを訪れては、直感で気に入った作品を集めているというご夫妻。目がバッテンのキャラでお馴染みのストリートアーティスト・KAWSも、日本で注目を集める前からお気に入りで、今展にも出展されています。また、現代アートに目覚める前は古美術を収集していたそう。それゆえ、会場には李朝の陶磁器や北大路魯山人の陶器なども現代アートと併せて展示されていました。作品の中には実際にご夫妻が自宅に飾って楽しんでいたものも。お家にお邪魔しているような気分になる展覧会です。

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原美術館ARC 外観 撮影:木暮伸也

 現代アートのコレクターと言えば、日本における現代アート専門美術館の先駆けとして開館した原美術館の創立者・原俊夫さんを忘れてはいけません。御殿山にあった原美術館は惜しまれつつ2021年1月に閉館しましたが、その後、別館に当たる群馬県渋川市のハラ ミュージアム アークと活動を集約。2021年4月からは、原美術館ARCとしてリスタートを切っています。現在開催中の展覧会は、“雲をつかむ”をキーワードに原さんが長年かけて集めたコレクションを紹介するもの。社会の本質をつかもうと制作された作品や、概念を具現化した作品など、さまざまなタイプの現代アートが紹介されています。また、「觀海庵」と名づけられた特別展示室では、現代アートとともに、原俊夫さんの曾祖父に当たる明治の実業家・原六郎が収集した古美術コレクションを紹介。世代を超えたコレクションの取り合わせを楽しむことができます。展示を見ていたら、自分も現代アートをコレクションしたくなってきました。ああ、大金をつかめたらなあ。

『OKETA COLLECTION「Mariage―骨董から現代アート―」展』
【WHAT MUSEUM】
東京都品川区東品川2の6の10 寺田倉庫 G号
開催中~7月3日
https://what.warehouseofart.org/exhibitions/oketa-collection_mariage

『雲をつかむ:原美術館/原六郎コレクション 第1期』
【原美術館ARC】
群馬県渋川市金井2855の1
開催中~9月4日 
TEL:0279(24)6585
https://www.haramuseum.or.jp/jp/arc/exhibition/1098/

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