治療は早ければ早いほどいい
少しでも難聴の症状がある場合、早めに耳鼻科を受診するようにしましょう。
耳垢がつまっている、加齢にともなう難聴、騒音にともなう難聴、聴神経の腫瘍など、いろいろなケースがあるので、適切な検査、診断が必要になります。
耳鼻科では、まず耳の中をみて、耳垢がつまっていないか、滲出性中耳炎がないかを確認します。そういった病気がない場合、引き続き聴力検査を行ないます。
聴力検査で難聴、特に「感音難聴」という聴力の神経が悪くなっている難聴の症状が見られた場合には、突発性難聴の可能性があります。ただし、以前から聞こえが悪かったのか、急に悪くなったのか、その経過によって診断が変わる場合もあります。
治療には通例、ステロイド剤、循環改善剤の点滴や内服薬を用いることが多いです。
ステロイドは1~2週間かけて徐々に減量していく漸減(ぜんげん)療法が一般的です。また、施設によっては、高気圧酸素療法、鼓室内ステロイド剤療法などを行う場合もあります。適切に治療した場合、30~40%の確率で完治し、50%はなんらかの改善が見られます。しかしながら、さまざまな治療を行なっても改善が見られない場合もあります。
治療開始が遅れると効果に影響を及ぼす可能性があるので、早めに受診し、医師に相談しましょう。