2人の将来の夢は…?

現在、大学3年生の2人。大学生活の勉強以外のほとんどの時間を、店を守るために使ってきた。午前8時から仕込みをし、閉店作業が終わるまで店に立つ。大学の授業は店の定休日の月曜日と火曜日に入れ、課題は店の休憩時間にこなす日々。そんな2人も、大学卒業後は自分たちの夢に向けて歩んでいくことになる。

「お客さんが多く来てくれる反面、スタッフの数が足りなくて。自分たちの就職活動が本格化して今より働けなくなってしまったらお店が回らなくなってしまうのが心配で。だから、求人広告を出して人を募集しています」と池田さん。

池田さんは、幼稚園のころから憧れていたアナウンサーを目指して就職活動中だ。

「両親が共働きで、小さいころから朝はひとりで準備をしてごはんを食べることも多かったんです。そんなときに、いつも、『行ってらっしゃい』と言ってくれるアナウンサーの方に勇気づけられていて。自分もそういう存在になりたいなって思うようになりました」

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最近では芸能事務所にも所属し、夢に向かって日々努力を続けている。

「アナウンサーになれても、お店とはずっと関わっていきたい。今まで通りお店に立ち続けられるかはわからないけれど、新しいメニューを考えたり時間を見つけて手伝いに来たりしたいなと思っています」

シュウさんも、憧れだった通訳の仕事をしたいと考えている。

「父が仕事で台湾から日本に来たときに、通訳の方がずっと隣についていて。その方がふだんはおちゃらけてるのに仕事になるとキリッとしていてすごくかっこよくって。それにずっと憧れていて将来は通訳を目指して頑張っています。

それと、どういうかたちになるかはわからないけど、東東にはずっと関わっていきたい。もし、海外に出店するってなったら、仲介人とか、マネジメントかでも力になれたら。台湾店ができたら、絶対働きたいです!(笑)」

おじいちゃんの店を守りたい。そんな思いで走り抜けてきた2人の今後の挑戦からも、目が離せない。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班