「処分が軽いとご意見として耳を傾けますけど…」
今回の経緯について宮城県教育委員会の担当者に改めて聞いた。
「59歳の男性教諭が30代の女性教諭に対して行ったパワーハラスメントは、令和2年6月2日の会議の場で執拗に追い詰めたことから始まったようです。その後、男性教諭は業務伝達をメモにして女性教諭の机に置くことになりましたが、業務伝達だけでなく、非難するような内容も複数ありました。我々もその現物メモを確認しています」
校長が男性教諭に対してメモ伝達をやめるよう指示し、以降の意思疎通は校長を通して行う決まりとなったが、それでも男性教諭は女性教諭の机にメモを置き続け、さらに10月22日には、決定的となる“手紙”を置いたという。
「そこには『仕事はいっさいお願いしません。会議にも出ないで下さい』というような内容が書かれており、メモというには長文だったので手紙と我々は表現しています。女性教諭は翌23日に自死され、当該校からその直後に報告がありました。その後、59歳の男性教諭をはじめとした関係者に聞き取り調査を行い、今回の公表に至りました」(前同)
県教委は2月2日付けで停職3ヶ月の処分を下した。男性教諭は現在、県内の他の学校に勤めており、女性教諭の自死については「本当に残念です」「二度とこのようなことはしない」と述べるなど、復職の意向を示しているという。
「宮城県教育委員会が定めている懲戒処分の原案の基準では、パワハラを行った職員への処分は『戒告・減給・停職』と3つの種類があります。今回の事案を審査した上で停職にすると決まり、月数は3ヶ月となりました。処分が軽いという世間の声はご意見として耳を傾けますけど、総合的な判断で3ヶ月と決まったものですから、これについてコメントはできません」(前同)