新宿よりも六本木のキャバ嬢インタビューが読まれる

大手経済誌の年末恒例「日本経済大予測」特集をみんかぶマガジンでも挑戦しましたが、業界別の予測などは一切せず、「中学受験」「アイドル」「タワマン」「増税」という読者のニーズが高い話題について各界インフルエンサーに語ってもらうという座組でやりました。

思いつきベースで決めてはいますが、記事を配信した際にどれくらい読まれたかという結果はデータとして蓄積しており、それを次の企画に生かしています。例えば、婚活特集で、キャバクラ・クラブ勤務の女性に「モテる男性の特徴を聞く」という企画にしても、女性の勤務地によって会員獲得率(CVR)は変わります。一番課金される場所は、銀座でも新宿でもなく六本木したが、これに関する明確な理由はわかりません。アルゴリズムの影響なのか、はたまた単純に客単価の違いなのか……。

「超大物投資家」から「六本木キャバ嬢」インタビューまで…メルマガ会員48万人「みんかぶマガジン」メディアジャックの裏側_3

読者に記事を押しつけたくない

――最近、Yahoo!ニュースやスマートニュースでみんかぶマガジンの記事をよく見かけますが、どんなところにこだわって記事を作っているのでしょうか。

配信本数を抑えているかわりに1記事あたりの平均PVや記事ごとのCVRを上げる努力をしています。その結果がもしかしたら各プラットフォームでよく表示されることにつながっているのかもしれません。ただ、みんかぶマガジンはあくまでも有料メディアですので、プラットフォームで認知度を上げ、そこを入口にプレミアムの登録につなげたいと思っています。

無料メディアで、単価が落ちたことに対して配信本数を増やすことで対応しているメディアも見られます。みんかぶマガジンでこだわっているのは、無料記事なら1記事あたりの平均PV、有料記事ならCVRです。配信本数を増やすほうに舵を切ると、いずれ編集部員が続けられなくなります。

また、読者に押し付けるような記事は配信しないようにしています。「こんなすごいネタがあったから配信したい!」「こんなすごい人がいたからインタビューしたい!」という案が現場から出たとしてもあくまでも読者ニーズを踏まえて検討します。編集部の想いが前に出すぎると読者を置き去りにします。少なくとも現在の成長フェーズでは、あくまでも読者ファーストを大切にしています。

「超大物投資家」から「六本木キャバ嬢」インタビューまで…メルマガ会員48万人「みんかぶマガジン」メディアジャックの裏側_4
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取材・文/集英社オンラインニュース班