「まりてんって加工してないとブスだよね」
──風俗業界で長く働きたくてお店の経営をしたのに2年半で精神を病んでしまうとは、大変でしたね。精神科での入院はどのくらいされていたのでしょうか?
まりてん(以下同) 3か月です。
──入院中はどんな過ごし方をしていましたか。
精神科病院のなかではいい子にしていたので、途中からスマホを渡してもらえました。それからは風俗嬢時代のお客さんに連絡をして、愛知までお見舞いにきてもらって、近況報告をしあったり、「私はこの先どうしたらいいのだろう」と相談したり。会いに来てくれるお客さんが一番信頼できる存在なので、その時間はすごく癒やされました。
──なるほど。3か月入院して、その後は?
入院中に、経営していた風俗店の株を他の方に譲渡して、東京の家も引き払っていたので、本当になにもない状態でした。親からは「もう東京に行かないでほしい」と言われ、お財布すら持たせてもらえず、愛知の実家に軟禁状態でした。でも、手元に住民票とパスポートはあったので、その2つを持って親に内緒で愛知のデリヘルで働くことにしました。
──退院してまず始めにしたことが風俗で働くだったんですね。
はい。それで愛知の風俗で働いてお客さんと接していたらだんだん元気が湧いてきて、また上京したいと思ったんです。親からは「風俗以外の仕事の内定書を見せてくれれば東京行きを許す」と言ってもらえたので、東京で就活をして、大手アダルト配信会社のWEBプランナーとしての内定を貰いました。
東京に引っ越してその会社で1年ほど働いていたら、やっぱり自分の好きなことで生きていきたいと思い、再び風俗で働きたいという気持ちになりました。
──それで、また東京の風俗で働きはじめたんですか?
はい。でもやっぱり風俗一本は怖いから、今度は風俗嬢をやりながら現役風俗嬢YouTuberとしての活動もはじめようと思いました。その準備ができたところで、大手アダルト配信会社をやめることにしました。
──なるほど。YouTubeは上手くいったのでしょうか?
2020年2月から始めたのですが、ちょうどコロナ禍だったこともあり、3~4か月でコンスタントに1万回以上は動画が再生されるようになって軌道に乗りました。動画の再生が回るまでは、ネットの掲示板に「YouTube見たけど、まりてんって加工してないとブスだよね」とか自分で書き込んで炎上させることで再生数を伸ばしていました(笑)。